ワルターエワーグジャパンが小径市場向けにマイクロでプロジェクトチーム発足

ワルターエワーグジャパン株式会社

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池田副社長(右)と中澤営業課長(ワルターエアワーグジャパンのショールームで)

  •  4月に入り受注が具体化し始めたワルターエワーグジャパンを訪問した。
  •  入社1年が経過した池田潤副社長によると「昨年来の動きを特徴づけてみると、おかげさまでワルター機、エワーグ機ともに高水準の受注をキープしたが、なかでも新規、リピーター問わず、動きが良かったのは測定機のヘリチェック。研削盤とのセットでのオーダーが目立った」と言う。
  •  また、中澤武吉営業課長は、エワーグに関し、径1ミリ~3ミリのPCD/CBN工具に対応するレーザーラインウルトラの拡販に注力していく姿勢を堅持しているが、新たな動きとして「コンマ6ミリ~8ミリ以下の工具づくりで、エワマティックが3月時点ですでに5台の案件を頂いている。初めてのこと」と付け加えた。
  •  テーマとして設定された「放電+研削」ニーズ=ハイエンドユーザーからの要望をいかに汲み取っていくか。ローダ付きの需要も高いようだ。
  •  「当社の受注の1、2位を争っているのは、パワーとビジョン400Lであるが、リニア化による繰り返し精度の更なる安定化やアクセサリーの充実で差別化しつつ、昨年11月から全機種に新電源が適用されるなか、放電も意識して販売増につなげていきたい」と池田副社長は語る。
  •  ツールスタジオの『放電バージョン』も導入され、より細やかな放電制御が可能になり、面粗度の点でも、パワーダイヤ等の充実ぶりを堪能して頂ければ、と訴える。
  •  ワルターエワーグジャパンで、日本市場における無視できない市場と言える「小径市場」に対し、いよいよ提案が「発令」される。
  •  「マイクロは、当社のグループでは、各国で実績を上げている機種でもあり、日本市場でのニーズは当社の過去の実績以上にあるはず。社内でいろんな議論を重ね、まずはプロジェクトを組んで、これを機に販売強化に努めたいと考えている」。
  •  小径市場に対し、各工具研削盤メーカーが揃って、足並みを揃えつつあると言えようか。  全体的には、ワルターエワーグジャパンの受注は好調なものの「取り損ねているエリア」として、関東方面での営業力強化に着手していく。昨年来からの懸案事項だ。
  •  「自動車メーカーからの受注はあるが、満足できる水準に達していないのが正直なところ。いろんな手を尽くして人材確保に動いている。また、据え付け台数が増えてくるなかで、サービスの強化が避けられない事態に。最低でも2人は確保して、ご満足いただけるような手を打っていきたい」。

 

  •  グループ全体では昨年、中国での落ち込みが全体を左右して、苦戦したケースもあったが「今年に入り、中国が盛り返してきて、アジア全体の好調さに火が付くと同時に、世界的にも活況を呈している。チェコ・クシム工場ではアッセンブリーラインを新しくし、生産能力と効率向上を目指しており、今年は過去最高の生産台数に迫る予定だ」とのグループ全体の力強さにも言及した。