THKが日本、中国から液晶パネル、半導体関連需要取り込む
寺町副社長
- 「トランプ米国大統領の政策や欧州各国の選挙の影響、北朝鮮の政情など、不安材料はあるが、こうした影響を除けば年内は明るい」と寺町俊博副社長は見通す。
- 明るい材料となったのは、半導体や液晶パネル関連からの需要の増加だ。「特に中国で液晶パネルや半導体からの需要が増加している。国内でも同様に液晶パネル、半導体の各装置メーカーからの需要がある」そうで、こうした動きには、「IOTや電気自動車が需要拡大に影響している」という。
- この他、「ロボット関連は、日本、中国、米国、欧州が昨年から底堅く、工作機械も堅調だ」と語る。
- さて、今期方針について寺町副社長は、IOT・AI・ビッグデータの活用、グローバル展開、新規分野への展開の3点を挙げた。 IOT、AI、ビッグデータについては、「客先でも取り入れる動きがある。当社も、こうした技術を取り入れ、社内外で活用できるようにする」との方向性を示した。
- ところで、THKは、輸送機器事業の拡大を目的として、旧TRWより欧州及び北米におけるL&S(リンゲージアンドサスペンション)事業を2015年に譲り受け、TRA(THK RHYTHM AUTOMOTIVE)としてグループ化した。
- 「自動車の足回り部品事業は、アジア、欧州、米国に拡大した。ドイツの開発拠点も加わり、研究開発を通して更なる強化を図るとともに、THKとTRAとの融合による新規分野への展開も進める」。さらに、「ロボット、医療機器、航空機、再生可能エネルギーなどの新規分野にもTHKの機械要素部品を展開していく」と述べた。
- キーとなるのが「特殊・短納期」中部エリアの特徴 飯田友亮小牧支店長に聞く
- THKにとって、中部エリアの顧客のメインは自動車と工作機械に大別できよう。
- 「現下の受注状況を見れば、高原状態で推移しており、悲観要素は見当たらない。だが、中長期的な視野に立った場合、新規市場開拓への取り組み強化は必至の課題」‐中部地区の順調な動きの中にあっても、飯田支店長は、新たな市場へのアプローチをすでに念頭に置く。一例ではあろうが、拡大が見込まれる航空機部品や需要の広がりが期待できる民生品各分野への参入を口にした。
- 「中部地区の前期の前半は繁忙を極めたが、後半に入ってからは一服感が出始めた。とはいえ、自動車、工作機械という、当社にとっての2大産業からの需要は、今なお、高いレベルにある」。
- 機械要素技術展の魅力は、FA関連の多様な集客が期待できるところにあり、THKのブースでは、特に中部エリアのニーズへの対応として「特殊・短納期」コーナーが設けられているのが目を引いた。
- 「当社の短納期対応の具体化として『最適品自動選定ツール』というWEB専用サービスのご案内をさせて頂いている。打合せの手間を省き、最短時間で選定から手配までをサポートさせて頂く。スマートフォンやオフィスのパソコンから当社のWebサイトへ。そして、最適品自動選定の結果やCADデータを取得。選定結果をPDFで出力できる為、即時手配が可能となる仕組み」。
- また「特殊」対応の点について飯田支店長は「セミオーダー対応として、組立時の位置合わせにノック穴の追加や組立時の原点合わせに位置決め用の金属ボルト、グリースアップしやすい、サブテーブルに側面給脂穴の設定など5つの措置をさせて頂いている」そうだ。
- 機械要素技術展での集客目標は5000人だったが、3日間で7500人の来場を見た。
双腕ロボット「NEXTAGE」のデモには多くの来場者が注目した
飯田小牧支店長