MEX金沢出展社が過去最多の218社に。連日盛況見せる
栄工舎でのアピール製品
- MEX金沢2017が5月18日~20日、石川県産業展示館3・4号館で開催された。「技術から つながる広がる 夢・未来」をテーマに、進化する産業技術の一端が紹介された。出展社数は218社(658小間)、過去最多となった。
- ◆
- 現在花形の航空機産業で軽量剛質化を目指すとき、素材の炭素繊維を編む技術として、かつてここ北陸地方の主要産業だった繊維業を支えた織機の技術が使われるという。これぞ「伝統」であり、旧来の技術は命脈を保ちつつ現在に継承されていることがわかる。
- 津田駒工業は、テキスタイルマシン「CR3300」で織り上げた炭素繊維のサンプルを展示。同じ織りの技術で造った福祉車両用スロープとともに見学者の注目を集めた。
- 高松機械工業は、省人化をねらった「旋盤ロボット化・IOT化に対するシステム」を提案。主力製品「XL‐100」と他社のマシニングセンターをロボットでつなぐ自動化装置を紹介した。装置はすべて自社製という。ほかに、ツインタレットに回転工具を搭載したシャフトワークの複合加工機「XTT-500M」も展示。「今後開発には、顧客の声を集め、対応していく」と意欲を見せる。
- 栄工舎ブースでは、あらゆる材質のワークに「オールマイティで対応できる」‐と新製品の自動旋盤用リーマ(NCR‐C)と超硬自動旋盤用リーマ(CNCR‐C)にはかなりの自信。突き出しを極力なくしたショートタイプで、コンパクトな形状のリーマは安定感が特長である。昨年JIMTOFでの発表以来市況は活発という。
- ソディックは、工作機械・産業機械・食品機械など、多彩な分野にチェレンジしているが、その根底にあるのは完全オリジナリティーを追求する製品に対数開発姿勢。部品や関連する消耗品も高い割合で内製しており、「顧客の要望と悩みに対しては一括して引き受けている」。創業41年で東証一部上場できた背景には、世界初の「磨耗の無い駆動軸」を開発した“ゼロからの発想力”が大きく与っている。
- THKの「最適品自動選定ツール」は登録ユーザーの条件に合わせて、同社の製品型番やCADデータの入手、見積もり依頼などを紹介するウェブ版サービス。必要な機械システムの仕様や価格、納期などについて、手間をかけずに調べることができる。操作方法の説明に人だかりができていた。
- インターナショナルダイヤモンドが展示したのは「マイクロフィニッシュ」という名のヤスリ。外見はシャープペンシルそのもの。ヘッドをノックしてダイヤモンドの芯を出し、狭細部の面取り(エッジ仕上げ)などに使う。カラフルで色に敏感な女性に好評で、設計部や購買部に所属する女性の目に留まれば、その企業への浸透が期待できる。
- 「第28回大田区中小企業新製品・新技術コンクール最優秀賞」受賞。アイデア商品というべきだろう。プラモデルや3Dプリンターのバリ取りなど趣味の領域でも使われており、意想外な用途の広がりに喜んでいる。
インターナショナルダイヤモンド
高松機械工業のブース