オーエスジーのグローバルマガジン「SHAPE IT」。ユーザーレポート多数掲載、使い方含め、製品に通じる一助に。
オーエスジーのグローバルマガジン「SHAPE IT」
- オーエスジーのグローバルマガジンが発刊されている。その名は「SHAPE IT」。各国から集められた情報を本社で編集しているもので、昨年の1月に創刊され、2号(昨年8月発刊)まで筆者の手元にある。年2回、1月、7月の発刊で、英語版をグローバルに配布の後、日本語版が配布される。
- 巻頭の言葉を石川則男社長自身が寄せ、その号を構成する各項目の概略、編集の意図について言及しており、創刊号では「Aブランド」について、2号では「航空機産業」についてそれぞれ特集を組んでいる。
- 創刊号でAブランドについて「多種多様な被削材や加工条件で優れた機能を発揮する万能切削工具を提供することを目的とし」と規定。トップバッターとして、ステンレスやチタン合金などの加工を効率よく行える「WDO‐SUS」(オイルホール付超硬ドリル)を「加工硬化」「低熱伝導率」「溶着」といった観点から解説されている。
- もちろん、製品紹介についても、ADFフラットドリルやAEROエンドミル、フェニックス インデキサブルドリル、Aタップと、順次、解説が加えられているが、創刊号で圧巻なのが「世界のユーザーレポート」。
- ハインツ・ステンレス社(独)で「WDO‐SUS」を採用、リードタイムの短縮や費用効率の改善が見られた事例をはじめ、大手自動車メーカー(中国)での「メガマッスルドリル」の優れた性能検証、イーグルブルグマン社(ブラジル)で試された「WDO‐10Dドリル」による工具管理費の大幅な低減、さらにアメリドライブズパワートランスミッション社(米)での「WDO‐5D」ドリルと「OIL‐S‐XPF」転造タップとの組み合わせによる生産性追求の試験結果を掲載。トータルで7現場が特集されており、読みごたえは十分。オーエスジーの製品について、実証的に得られる情報が満載している。
- 2号では、航空・宇宙産業について特集され、2013年にオーエスジーが参加した「AMRC」(イギリス政府、シェフィ―ルド大学、ボーイング社などで構成)で、ティア1企業として昇格した背景をなぞり、宇宙ごみ退治に乗り出す「IDEA OSG1」についても、参加、そのものの始まりから詳述されている。
- また、ユーザーレポートをグローバルレポートとして、航空機関連ユーザーに照準を当て、複合材翼の加工を展開するTAI社(トルコ)、航空宇宙用部材を扱うBTC社(中国)、ガスタービンを手がけるパラダイム・プレシジョン社(メキシコ)が取り上げられている。
- このほか、世界で活躍するオーエスジーの社員についても編集されており、どんな気持ちで日々の活動に関わっているか、そのぬくもりが伝わってきて興味尽きない。