三和精機がBMI社の真空熱処理炉販売を本格化。注目される全周冷却システム
赤谷友明熱処理事業部部長
- 三和精機は、フランスの真空熱処理炉メーカーであるBMI社の日本での総代理店として、真空ガス冷却の焼き入れ炉「B84T」をサーモテック2017(7月19日~21日)に出展、熱処理業者を中心に、多数の来場者にアピールを展開した。
- 熱処理事業部の赤谷友明部長は「昨年6月から販売に取り組みはじめた。最大の特徴は、回転しながら、冷却ガスがワークに当たっていく、いわゆる全周冷却システムの採用にあり、真空炉業界ではBMI社のみ。ムラのない冷却が行えるため、最も神経を使う熱処理変形を軽減できる」と言う。
- ワーク対応という点では、幅600ミリ、奥行き900ミリ、高さ600ミリというのが一般的なサイズスペックになる。
- 温度管理については、雰囲気の温度制御に加え、物温での制御を可能にする機能も備えている。 さらに冷却時には急冷後の任意の温度において、冷却速度を変更させることが可能であり、大物のワークに対し、焼き割れや変形の点で優位性がある。
- BMI炉は、世界で1400台以上が稼働している。
- 本国のフランスでは500台に迫る納入実績があり、2番手は隣国の台湾、すでに140台以上が稼働している。因みに3位はドイツの86台だ。
- 「特に、台湾では真空炉のシェアとしてBMI社がトップの座を確保していると聞く。取扱商社による顧客へのサービス力の高さが、成果に繋がっている、最大の理由。当社でも、販売と並行して、技術スタッフ養成を展開している。顧客へのフォロー力強化は、販売力に直結すると考えるからだ」。
- サーモテック展では、熱処理業者などのポテンシャルユーザーはもとより、同業社からも注目されたようだ。
ブースでの魅せ方