牧野フライス精機の生産の本丸、第二工場完成、10月から稼働へ

牧野フライス精機株式会社

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完成した第二工場の中2階で清水社長を撮影

 

  •  牧野フライス精機が進めてきた「生産の本丸」を担う第二工場が完成、9月1日には、建物の引き渡しを終え、10月初旬から稼働、組立を開始する。

 

  •  清水大介社長は「第一期、第二期と進めてきている、その目的について、社内では『生産力強化』、『在庫管理能力の向上』、『工場の見せられる化』、『建物の老朽化対応』‐と説明している」そうだが、生産能力強化については、量の拡大追求ではなく、生産余力の確保が大前提と強調する。
  •  「納期対応で余力を残し、柔軟性を発揮していきたい。毎月、オーダーの数が一定ではないことから、その増減に対応できる能力確保こそが重要と考える」。
  •  もちろん、生産能力自体も向上、現有の1・5倍まで対応可能となり「機種にもよるが、月産20台まで生産できるようにしていきたい」との抱負を語る。
  •  第一期、そして今回の第二期工事を終え、さらに第三工場建設についても、清水社長はインタビューの中で言及した。
  •  「最後に残った旧の建屋を解体、撤去し、在庫管理能力の向上に向けた役割を、主に第三工場が担っていくことになる。来年には着工し、2019年3月の完成を目指す」考えだ。  話は変わるが、今年度の受注状況については、前年度比横ばいプラスαで推移しており、生産はフル稼働状態が継続。なかでも主力はAGE30で、およそ4割以上を占めるまでになっていると言う。

 

  •  「AGE30、MG30、DG30の3機種合わせて生産の7割を占める。これら3機種は2009年以降にリリースされたもので、通底するコンセプトが同じ思想に基づいている。ジャストスペックを意識して、顧客は必要に応じて3択できる」。
  •  目前に迫ったメカトロテックでは、段研用円筒研削盤「TAD」と「MG30」を出展する。
  •  「TADは、すでに国内第一号出荷済みで、滑り出しは順調と判断。パブリックの展示会では初出展となる。油を使用しての加工実演を計画しており、その能力を身近に感じて頂くことを目的にしている。特に粗・仕上げほぼ同時スタートによるスピードを堪能して頂ければと思う。サンプルも展示しており、加工面についても手に取ってご確認頂ければ」と清水社長は訴えた。

 

第2工場2階部分

第2工場2階部分

 

第2工場概観

第2工場概観

 

中2階から1階を望む

中2階から1階を望む