NCへリックスドリル物語 デモ機貸し出しで販売に直結(ツールドインターナショナル)

ツールドインターナショナル株式会社

ツールドインターナショナル株式会社

NCへリックスドリルは関心を喚起するのか、人が絶えない

 

  •  ツールドインターナショナルが取り扱う台湾・Nine9製「NCへリックスドリル」が、初めてパブリックの展示会に登場したのは2015年、前回のメカトロテックだった。

 

  •  「当初展示した時のお客様の反応で印象的だったのは、『見た事のない工具』という声だった。まず、この特徴的なチップやホルダーの形状に注目が集まるのは今も変わらない。先端のギザギザしたインサート形状、切りくず排出用に施された螺旋状の溝は、刃物に詳しい方であるほど、好奇心がそそられるようだ。さらにこれが『下穴なしで一発加工が可能』『最大傾斜角20度での切込みができる』という性能面での優位性があると知れば、お客様の視点は、単なる興味から、実際に使ってみたいという方へと移っていく。取り扱い始めた最初のうちは、その斬新さ、新規性を強調しアピールしてきた。しかし、次第に実績が広がっていく中で、今では被削材や設備等、客先によって異なる様々な条件下での切削条件を含む最適な使用方法を、さらに具体的に提案することが可能になってきた。」と大藪誠社長は振り返る。
  •  採用に結びつく大きなきっかけは「工具の集約化」と「加工時間の短縮」が一番大きいと言う。直接、コストダウンに関わるからだ。
  •  「昨年のJIMTOF以降、デモ機の貸し出しを始めた事もあり、この2年間を通し、多種多様な業種への広がりを感じている。実際に試して頂いたデータを拝見すると、やはり工具集約に貢献できたケースが最多であるといえる。代表的なのが、従来ドリルで下穴をあけてからエンドミルで繰り広げを行うという作業工程を、NCへリックスドリルであれば1本でまかなうことができるという事例である。一方でお客様の中には『ヘリカル=遅い』というヘリカル加工に対するネガティブイメージを持つ方も多い。しかし、NCヘリックスドリルでは、最大傾斜角20度での切込みが可能であり加工時間の大幅削減ができるためそのイメージを覆し大きな改善につながるところも魅力的な点だといえる。実際にこれまで10分かかっていた加工が3分程度になったというケースがある。その成果が着実に販売に結びついてきていると考えている。」
  •  NCへリックスドリルの社内販売比率は着実に上がってきつつあるそうだ。加えて、今回のメカトロテックより、インサートのアップグレードが行われ、従来に比べてさらに寿命向上が見込まれているとの事でより一層の広がりが期待される。
  •  「今後もこのNCへリックスドリルをはじめ、特色あるアイテムで興味、関心を喚起し、これまでなかったものを供給するという観点で、ニッチイノベーションを旗頭に提案していきたい」。