Android(Ⅱ)が急速に市場浸透。投入から7年、微細加工機の新たな機種に成長 碌々産業
メカトロテックに出展されたAndroidⅡへの手応えを感じた海藤満社長
- 微細加工ニーズへの対応機種として、碌々産業のAndroidの知名度が格段に上がってきている。 海藤満社長は「リリースして7年が経過するなかで、安定した品質、高い再現性等、口コミによる広がり、ユーザー間での評価の高まりが、引き合い、受注へと導いてくれるようになってきた。以前なら、微細加工機の『代名詞』はMEGA、CEGAだったが、置き換わるほどの市場浸透をAndroidが示してきたと言えようか」との手ごたえを語る。
- 排熱対策やガイド部の冷却といった熱変位対策の強化等、次世代対応に位置付けられるよりハイスペックのAndroidⅡも好調のようだ。
- 碌々産業の微細加工機は、数年間にわたって、衰えることのない受注が継続する状況下にあり、特に今年に入ってからは、半導体産業からの影響が大きくなってきている。
- 「Androidは納期8カ月。地道ではあるが、作り込みに工夫を重ね、これでも短縮を図った次第。半導体製造装置関連ではシリコンウエハーを固定する冶具、この穴あけ加工をミクロン単位で安定してできる機械へのニーズが高い」そうだ。
- サーバーの絶対量が足りなくなることを視野に入れ、グーグルが2025年まで設備投資全開、という事態も無視できない。
- スマートフォン関連では、アップルのアイフォンリリースから10周年。中国では、8億人がスマートフォンで決済する状況が生み出され「アップルペイ」が常態化。一方、ギャラクシーに着眼すれば、カーボンの採用による、グラファイト加工機ニーズを顕在化させている。
- 「スマートフォンの表面は、鏡面仕上げが求められ、PCD工具への需要の高まりとともに、当社の機械への引き合いが活発化。対する裏面は、通常のマシニングセンタが使用されている」。
- 医療機系の需要に目を移せば、その代表例として、血液検査機で求められる「鏡面性」を挙げることができると言う。
- 「鏡面性のメリットは、滑りに直接影響し、金型寿命で3倍から4倍になるほどの影響力を持つ。鏡面性の面粗度で捉えると、10ナノ以下。機械に求められるのは、振動、特にスピンドルの振れが少ないことが、ある意味、絶対条件になる。できなかった仕事ができるようになるメリットを直接、実証して頂ければと思う」。最後に海藤社長は「予防保全」に関わるアプリケーションRCMS(ROKU―ROKU CLOUD MONITORING SYSTEM)に言及。
- 「故障のない機械はない。故障してからでは、作業に支障が出るため、事前に把握できるシステムを導入した。『保険』と捉えて頂くと同時に、当社とのより良き関係構築のための手立てとしても提案させて頂いている」。