オーエム製作所が内覧会開催。ミーリング機能付きのVT-1600Miを初披露
挨拶する杉本常務
- オーエム製作所は11月9、10の両日、長岡工場・M5工場内特設展示会場で、ミーリング機能が付いたターニングセンタの新製品「VT7‐1600Mi」の内覧会を実施、300人を超えるユーザー、商社の代表が参集するなど、関心の高さを伺わせた。昨年のJIMTOFに出展され、すでに受注実績のある立旋盤「VT7‐1600i」も会場に据えられ、上位機種が揃い踏みする形に。
- 内覧会の冒頭で挨拶に立った杉本靖朋常務は「昨年のJIMTOFに出展した立旋盤VT7‐1600iと、新たに開発したミーリング機能付きのVT7‐1600Miを披露させて頂くと同時に、三次元測定機を導入した恒温ルームをご覧いただきながら、当社のソリューションビジネスを提案していきたい」と語った。
- デモも準備され、VT7‐1600Miでは、外径テーパの自動計測、X‐C軸コンタリング加工、外径仕上げ加工(超高圧クーラント8Mpa)、内径強力切削が行われ、VT7‐1600iでは切粉の異常を知らせる切粉検知システムのデモが行われた。
- 開発を担った中村多喜夫技術・開発部長による、両機の概要説明では「Z軸の早送り速度12000mm/minで20%アップ、位置決め精度+-0・0035mmと2倍の精緻さを実現。業界初の異出力タンデム駆動により、最大回転力34973N・mの能力を備えている。また、Miでは最大切削力35000N、コンタリング加工の真円度16ミクロンをそれぞれ達成した」と刷新したデザインによる圧倒的な能力獲得の各側面に触れた。
- ダイワボウグループとの共同開発では「オペレーターにストレスをかけない操作盤、機械状態の『見える化』」にも言及。このほか、機械状態モニタリング装置、切粉検知システム、チップのノーズR判別装置など、痒いところに手が遠くアイテムについても紹介が行われた。
- 今期の状況について佐脇祐二社長は「上半期で底を打った感がある。下半期に入ってからは、反転して、勢いを増してきた。この状況を着実なものにしていくためにも、当社のボリュームゾーンであるエネルギー・重電関連からの需要発生を期待したい」と述べつつ「来期を明るい表情で迎えるためにも、顧客に喜ばれるソリューションビジネスを展開し、下半期で結果を出せるよう頑張りたい」と気合を入れた。
デモ内容に見入る参加者
ミーリング機能が付いた「VT7‐16004Mi」(右)と完成を見た恒温ルーム
外形テーパの自動計測の様子