オーエスジーがソフトメーカーとコラボレーションセミナー実施。最適工具・最適条件の選定方法を提案
3社共催で行われたセミナーには予想以上の参加者で溢れた
- オーエスジーは、昨年12月20日、電通国際情報サービス、伊藤忠テクノソリューションズと共催でセミナーを実施。会場は予想を上回る参加者で溢れ、人気のほどを伺わせた。
- セミナーでは、オーエスジー加工技術グループによる最適工具・最適条件の選定方法の提案や切削条件算出ソフト「KC‐TOOL」の紹介をはじめ、電通国際情報サービスの「NX(CAM)」機能の説明、CAEを用いた加工の最適化を促す「Production Module」の紹介などが、実演等を交えて紹介された。
- 加工技術グループの今泉課長によるセミナー開催の趣旨説明の後、オーエスジーの担当者から「当社では、機械も取り揃えており、切削テストも可能になっている。相談事で多いのはエンドミル。回転、送り、径方向の切込み・・・と設定項目が多いため、適正な条件を求める相談。さらに工具の突き出しが長い場合や、径が細くなることで『たわみ』の問題。また、エンドミルではポケット加工のコーナーR部加工の相談も多い」と経験を踏まえたユーザーが苦慮するポイントを説明。
- 効率を上げていくうえで、、発生する問題を工具とノウハウで解決するひとつの手段が紹介された。 「当社のフェニックスエンドミルシリーズは3枚刃。切削速度が遅い中心部では切削性を、速い外周側では刃先剛性を考慮した設計を採用しており、切削抵抗は、分散させることで、切削抵抗の低減、工具のたわみ抑制に配慮している」。
- 「『KC‐TOOL』は、当社の20年以上にわたる加工ノウハウを盛り込みソフト化したもので、パスのタイプや被削材、硬さなど必要な条件を入力すれば、最適な切削条件が出てくる。そこをベースにして、ユーザー現場のオリジナルなノウハウが加味されれば、ステップアップが迅速に行えるようになる」。
- 電通国際情報サービスが提唱する「NX(CAM)」では「幅広いNCデータの作成が可能で、加工効率のいいツールパスのほか自動化にも寄与し、どんな平面、どんな勾配があるか、加工の工程設計まで踏み込んだ支援を行う」とその概略を指摘。
- 伊藤忠テクノソリューションの「Production Module」は「切削解析ソフトで、加工負荷の評価や平滑化、加工時間の短縮、安定加工に寄与していく」。「KC‐TOOL」による高いベンチマークの上に立って「よりハイレベルの段階へと向かう」。
- 最後にオーエスジーから最新情報として肉盛り除去用のエンドミルの紹介などが行われた。
加工サンプル
今泉加工技術グループ課長
参集したユーザーからの質問や相談事に応える各社
実演の内容を説明するオーエスジースタッフ