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酷暑が続き、幾分かは和らぐ残暑と言えるタイミング到来は、いつになるのかと、誰もが思う日本になって久しい。天気予報に目をやると、どのエリアも連日のように「外出は避けて」とのアナウンスが提示され、そのたびに、日本の夏が亜熱帯に分類されるようになったのはいつのことだったかと、思いを馳せている。
ところで景気一般はと言うと「暑さ」とは無縁であり、逆に冷めたトーンが今も濃厚で、景気の浮揚感はない。7月の工作機械受注を取り上げても、内需は前月比88・9の354億4900万円、外需も同99・6の929億800万円と、上向く様子はなく、今年も期待できないとの見方が支配的。一方、トランプ関税は、当初の25%からトーンダウンして、決着を見るのかどうか。こちらの行方も、やはり気にかかる。
ただ、足元の状況は良くないとはいえ、積極面では、人手不足に伴う自動化、無人化、省力化と言った需要は、なくならない。むしろキーであり続けていることに着眼したいと思う。
人手不足で困っているユーザーにとっての対応のひとつとして有効なのが、設備投資に対する、政府による補助金支援策が挙げられるだろう。今回、取り上げたのが「中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)」だ。詳細は6面で紹介させてもらったが、メーカーからのアピールの一例として、下記のブラザー工業の広告も参照頂きたい。活用しない手はないかと思う。
このほか「5大補助金」と言われる、事業再構築補助金、ものづり補助金、事業承継・引き継ぎ補助金、IT導入補助金、小規模事業者持続化補助金があるが、いずれも、目的に沿った活用で、大きなメリットの享受が期待できる。自ら調べることで、新たに知り得ることも多いかと思う。
北米、欧州、アジアなど、世界に目を向けたとき、現状では、無条件に活況を呈している国・エリアは見当たらないのではないか。しかも、トランプ関税によって、取引各国はもちろん、アメリカ自国でさえ、景況のトーンダウンが予測され、八方塞がりの状況に追い込まれようとしている。
日本においては、30年来の不況が継続し、断続的に発生する地震や突発的な豪雨被害などの自然災害に加え、主食のコメの高騰ほか、物価全体の高止まりが、普段の生活を圧迫する。衆院選、都議選、参院選、これら一連の選挙で自民党が大敗し、当面、勝機は見いだせないだろう。いい意味で自らの生活を内省する時が来ている。