大阪工機が4月1日から社名変更、Cominixに。柳川社長が「グローバル化対応」「事業の多角化」軸に決意
柳川社長は、社名変更を通じて、将来への熱い思いを語った
- 大阪工機が4月1日から社名を「Cominix」に変更するのに伴い、柳川重昌社長が直接、その背景、目的、将来ビジョンについて、その思いを披歴した。
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- 大阪工機という社名は70年近くにわたって使われてきた。これが20年来使われてきた登録商標「Cominix」に置き換わることになる。グローバル化対応、事業の多角化が社名変更の核を成すようだ。
- 「今日を予想して、中国、タイ以外の海外子会社にはすべてCominixを付けており、グローバル化への対応から『大阪』という地名を外し、統一性を持たせる。一方で、事業の多角化をにらんで切削工具以外の光通信や鉱産物資源など、取扱製品の広がりを展望していくため、工機という、限定された商品枠を取る。一昨年、東証1部上場にこぎつける、時系列の中で、この2方向からの思いを交錯、増幅させながら、大阪工機という名称を変更することにした」。
- 柳川社長自身の率直な感想では「大阪にいるときは別として、東京や、中国などの海外に赴くときに、果たして『大阪』が付いた社名が当社にとって本当にふさわしいかどうか以前から考えていた」と言う。海外の有力な工具メーカーとの取引を見て取っても、グローバル化への意識は自然な流れになるだろう。
- 事業の多角化という点では、まず、商材では住友電工をはじめとする切削工具を中心にしつつも「直近では、タングステンやモリブデンといった鉱物資源の取り扱いを始めた。『生産ライン』そのものを意識して、治具や油剤などの販売を強化するなど、すべての切削加工に対応できる商品ラインナップを完成させていく」ことに加え「当社の方向性として、単なるメーカーとユーザー(販売店)の橋渡し役ではなく、東大阪のテクニカルセンター開設とその活用で具体化させつつある『メーカー的』サプライヤーとしての立場を確立させ、商材を提案していきたい。メーカーとは違って、我々は、たとえば、切削工具では20社以上のメーカーの中から最適商品を提案することができる、その強みを発揮していきたい」との意欲を示す。
- 社内的な目標ではあるが、10年後、1000億円の売り上げを目指すと言う。
- 「現時点で230億円~240億円。この5年間で500億円の規模にまで拡大させる。M&Aは含まない。では、どのようにすれば、達成できるか、皆で考えていこう、と説いている。5年間で500億円レベルに到達するには・・・マンパワー、拠点数、それぞれの成長等をどのように考えていくか。社内的には5年計画で考えている。500億円が達成できれば、次の5年で1000億円を描いていきたい」。