「オーダー工具の先行手配が奏功」‐増収増益基調に変化なし・酒井勇作サカイ常務
酒井勇作常務
- 切削専門問屋のサカイの次代を担う1人、酒井勇作常務を訪ね、この半期を跡付けてもらった。本紙、初登場となる。
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- 「増収基調に変化はない。当社はオーダー品が多い分、先行手配しているが、その効果が出ているのでは?と思う。この間の需要を精査したとき、研削では出しにくい形状加工で、切削に置き換えられている。切削工具の総需要を押し上げている要因と考えられ、今後、この点に注目していきたい」。
- 余談になるが、スマートフォンの材料となる可能性の高い、マグネシウムの加工に関する問い合わせが増えてきた、とも付け加える。
- 人手、とりわけ技能・技術者が不足するなか「当社の競争力とも指摘できるが、メーカーの技術、ノウハウの紹介といった『代行役』を顧客の間で演じている。困りごとへの生技的対応を追求できる、当社の強みを活用いただければ」と酒井常務は訴える。
- 5月には若い人材が3人加わった。若返りが、今後も、進行すると見ていいだろう。 売り上げは継続して伸びているものの、前期までと違い、名古屋営業所のみならず、今期からは拠点に関係なく全般的にいい状況にあるそうだ。
- 「直接の顧客である販売店からの『出店』要請が多くなってきた。エンドユーザーの移設・統合など、拠点工場の移動が顕著になってきたからだろうか」。
- 酒井勇作常務は2011年4月に入社した。マネジメントをはじめ、経営戦略や財務分析、最近では、人材育成に力を入れている。営業所回りのほか、展示会や、顧客にも顔を出す。
- 「入社前の7年間は、手に職を付けたいと思い、赤坂の中華料理店に勤めていた」という職歴も面白い。3月の株主総会後、4月1日付で常務となった、33歳。