ワルタークラブでシンガポール・マレーシア訪問。HPMT(マレーシア)では、工場見学他、交流会も
HPMT工場内を一行は熱心に見て回った
- ワルタークラブ(会長・澤田秀司シー・ケィ・ケー社長)は、7月15日(日本発)から19日(日本帰国)まで、アジア研究会の一環として、シンガポール・マレーシアを旅程に組み入れ、シンガポールにあるワルター・エワーグのアジアパシフィックやマレーシアのドリル、エンドミルメーカーであるHPMTなどを訪問した。
- シンガポール空港で出迎えてくれたマイケル・シュミット社長の案内によって、一行はアジアパシフィックの事務所に到着。
- 「デモ・ショールーム機能をはじめ、スペアパーツの提供、アプリケーション、サービスといったアフターフォローのほか、マーケティングと幅広く対応する」との説明に続き、直接の顧客は「工具メーカー28%、IT用工具20%、特殊用工具20%、その他医療用、再研磨メーカーと色分けできる」と概説。
- 所管するエリアは台湾、韓国、東南アジアで、特にメインとなる台湾、韓国でのワルター・エワーグのシェアは圧倒的に高く、多くの販売実績を誇っている。
- コントロール機能をシンガポールに定めた理由については「インフラ整備が進んでおり、物流のハブ機能も併せ持ち、企業への優遇策も採られている。もちろん、英語、中国語が話せる国柄というのも貴重」とのことだ。
- マレーシアのHPMTは、クアラルンプール空港から専用のバスで移動すること1時間弱のロケーション。
- JIMTОFにも積極的に参加しているマレーシア最大級工具メーカーとして、日本でも有名な工具メーカーだ。
- 応対してくれた邱社長は「1979年の創業当初は、工具販売に従事していたが、その後、メーカーを志向。エワーグ製WS2台でスタートした。2つの会社が統合され、HPMTとして再発足してからは、今では台湾、香港、中国、ドイツに関連会社を擁し、アジア、欧州を中心に30か国に販売している。グループ全体で260人のスタッフを抱える」と説明してくれた。
- 昨年は110万本を生産、販売した実績がある。能力的には年産140万本近いと言う。
- 「CNC工具研削盤およそ50台。このほか、12台の円筒研削盤、4台のセンタレス研削盤ほか、コーティング炉(2台)、品質保証では、ワルター製ヘリチェック、ゾラー」をそれぞれ設備する。
- 「35万本に及ぶ在庫を抱え、超硬材料も2億円相当手当てしている。原材料の値上がりによる超硬材料の値上がりについては交渉の末、受け入れることに。ただ、当社工具は2%しか値上げしていない」そうだ。
- 工場案内では、工程により作業現場が区分けされており、また加工内容により異なる機械で対応している現状について説明があり、工具の性能試験機では牧野フライス製作所のS33が導入されていた。
アジアパシフィックでは、在庫管理にも工夫が施されていた
アジアパシフィックのショールームで記念撮影
エワーグ製のWS2台でメーカーとして発足した