特殊品含めた新製品比率を35%に。「商品価値を認めて頂けるか、どうかがキーに」(金子本部長)
金子営業本部長
- 三菱マテリアル・加工事業カンパニーの第1四半期(4月~6月)の業績は、対前年同期比でインサート関係が25%、軸モノ関連で20%近い伸びを示したと言う。
- 金子善昭営業本部長は「北米、中国、ドイツを中心とする欧州、東南アジア、そして日本・・・どのエリアを概観しても市況感はいい。価格改定前の『駆け込み』の影響もあるかもしれないが、好調に推移する現状に異論を唱える人はいないだろう。当社もすでに増産体制に入っている」。
- 価格改定では、流通が6月1日受注分から実施され、直需は8月から個別に交渉に入っている。
- 「値上げ云々ではなく、商品の価値を認めて頂けるかどうか。技術力が上がり、付加価値が高まっているのに、超硬工具の価値は、下がってきていたのでは?と思う。5年間、アメリカで仕事をさせていただいたが、価値を認めていただける商売が成立した」と、付加価値への評価を訴える。
- 当然だが、新製品には、従来品にプラスした性能が、サイズバリエーションの豊富化などを含め、盛り込まれており、同社では、売り上げに対する新製品比率の目標を35%に置いている。
- 「当社の場合、特殊品を含めた新製品であり、2017年度の売り上げに対する新製品比率は24%、この実績に対し2018年度中には35%以上を目指したい」そうだ。
- 最終需要地という括りで見れば海外65%、国内35%の比率で、特にインサートは8割までが海外での販売となる。
- 「将来的な『伸び代』と言えば、中東・アフリカでの販路構築が有効と捉えている。ローカル企業へのサービス・フォロー体制の充実とセットで進めたい」。
- とは言え、現状を俯瞰すれば、国内は、大手自動車業界からの需要は大きく、直需の好調さを牽引する。人員の確保は避けて通れないのは他社同様であり「この間、私の管轄でも新たに採用し、さらに即戦力となる営業マンの中途採用も積極的に行っている」現状がある。
- 「ただ、自動車業界で無視できないのは、やはりEV化だろう。当社は4部門のカンパニーから成るが、全社挙げての取り組みも具体化しつつある。詳細はHPを参照頂きたい」。
- 最後にトピックス的な話題になるが、10月10日付で米・シカゴのテクニカルセンターをノースカロライナに移転する。
- 「顧客に近い場所へというのが趣旨。新規設備も改めて導入していく計画だ」そうだ。