国内の顧客と向き合い、要望を聞く中で在庫の在り方を検討し、販売強化に努める日本金鷺硬質合金、ゲサックジャパン
JIMTОF初出展となったゲサックジャパン。中央が親会社の董事長で、左が姜社長、右が張副社長
- 超硬丸棒素材の日本市場への拡販を目的に「日本金鷺硬質合金」(GESAC Japan ゲサックジャパン)が設立され、JIMTОF初出展を果たした。
- 超硬丸棒の分野で中国メーカーの日本進出は初ではあるが、親会社はタングステン粉末の生産量で世界最大、日本市場で粉末の販売では20年以上の実績を重ねており、GESACゲサックの呼称に馴染み深い人は多いだろう。
- 日本の社長を兼務する姜総経理は「日本金鷺硬質合金は、超硬丸棒の素材販売に限定している。東京の事務所には、一部、在庫もしているが、お客様のニーズに合わせてストックスペースを確保していき、在庫を拡充していきたいと考えている」。
- 安定供給を第一に掲げ、鉱山→原材料→素材という一貫体制をアピールする。
- 「当社は、世界最大のタングステン鉱山を有する中国国営のXTCグループの傘下にあり、この一貫体制の強みを発揮していきたい。品質と価格は相互に関係し合う。両にらみで、お客様と話し合う中で、決定していきたいと思う。切断といったサービスも要望に応じて計画していきたい」。
- GESACゲサック本体は、3000人のスタッフを擁し、年産5000トンに及ぶ超硬丸棒の生産を展開。70%が海外に輸出されており、全世界のシェアはおよそ20%、特に北米では実績が高く、30%を超えているそうだ。
- 「JIMTОFに初出展したが、日本での機械工具分野は極めて重要な市場と再認識した。訪問先のお客様からも、期待していると声を頂いている」。
- 「ドイツには子会社、北米に販売代理店がある。参考までだが、超硬丸棒の北米市場では当社で3分の1をカバーしている」。
- 製品シリーズとしては、直径1・0ミリ~42ミリの超硬合金丸棒、ストレート丸棒(1、2穴)、スパイラル穴付き丸棒(2、3、4穴)、合金板、PCB工具用、凹凸センター付丸棒、段付丸棒、ボール端丸棒などの成形品をラインナップする。
- GESAC Japanゲサックジャパンの日常業務を担う張副社長は「日本の工具業界は、今、繁忙を極め、素材に対する選択肢の幅を広げようとしている。今まで、既存のメーカーで応えられていなかった品質と価格、そして供給体制で、顧客満足度を上げながら着実にシェアを拡大させていきたい」との抱負を語った。