スーパーG1チャックを活用で工具の長寿命化、サイクルタイム削減を達成したスター精密(新潟・魚沼)
スーパーG1チャックを手にする星社長
- カメラの鏡筒やレンズ押さえといった光学製品の加工で実績を積む、新潟・魚沼市で事業を展開するスター精密を訪問した。
- 星勝之社長は「公務員をしていた父が、ご縁が重なり、機械を手当てして切削加工で1970年に独立。2代目となる私は10年前に法人化して社長に就任した」。
- 星社長自身は、長岡で5年間、工作機械の設計に従事。図面の見方はもちろん、機構的にも、工作機械に精通している。
- 「当社の機械設備は、高松機械、エグロ、ブラザーが目立つものの、顧客がラインナップする機械に合わせて導入しているのがタカハシキカイの複合旋盤。鏡筒の内側(インナーカム)の加工用で活躍する」。
- 1ロットは基本的に1万個単位、中ロットでも1千個~5千個を数えるうえ、種類が豊富にある。ただ、ロット数は減少する傾向にあると言う。
- 「被削材はアルミがほとんど。光学部品の中でもスペーサーの受注量が多く、肉厚で1ミリくらい。公差では1000分の5。径では100分の1を切るものもある」。 現場では20人のスタッフが製作に従事。2直24時間体制を敷き「図面通り、納期通り」をモットーに光学製品作りに励む。 「インドネシアの技術実習生が3人加わり、すでに戦力になっているが、今年も2期生として3人が新たに現場作業に従事する予定になっている」。
- ツーリングでは従来からユキワ精工を活用する「ユキワファン」。
- 「回転工具では、振れ精度、繰り返し精度が重要になるとの認識で、ユキワ製のYCCを選択、活用していたが、更なる生産力向上を目的に昨年1月からスーパーG1チャックをブラザー工業のスピーディオに導入してみて、工具の長寿命化、サイクルタイムの短縮で歴然とした差が出るようになった」。
- 工具費は年間で20万円~30万円の節約に繋がり、サイクルタイム短縮では、切削条件を上げることが可能になったことで、生産総数で10%以上のアップをもたらしているそうだ。
- 昨年はスーパーG1チャックを100本購入、今ではツーリングの「標準」となっている。 2019年の目標は「機械を止めない」
- 「今年、2019年の目標は『機械を止めないこと』。1人で5台、6台持ちして、回していけるような、実習生も考慮した体制づくりに勤しんでいきたい」。
工場内の様子
取り扱い製品の一例