工具の高級志向路線追求へーツールドインターナショナル・大藪社に聞く。名古屋・機械要素技術展出展しアピール。 ツールドインタ—ナショナル
大藪社長
- 台湾の7leadersやNine9の拡販を通じ、日本市場で実績を積み上げてきているツールドインターナショナル。7月からは第10期に突入し、ひとつの節目を迎えようとするなか、新たな試み=戦略を描いていくとの報に接し、大藪社長を訪問した。名古屋で開催される機械要素技術展出展を前にヒアリングし、その概要を記してみることにした。
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- 「一言で表すなら、(工具の)高級志向路線の追求にある。機械要素技術展は、テスト案件依頼を請けていく機会と捉え、臨んでいく計画。可能な限り、請けていただき(工具性能を)実証していくプロセスを通じて、販売の契機にしていきたい考えであり、具体的には、オランダ・バンホーン社のエンドミル、イタリア・アイジーウテンシリ―社のドリルリーマーの浸透に、当社の新しい方向性を見出して行きたいと考えている」。
- バンホーン社は、インコネルなどの難削材や高硬度材加工を得意とする100人規模のオランダの工具メーカー。トロコイド加工も視野に入れているそうだ。
- 一方、アイジーウテンシリ―社は、イタリア国内の需要に対応して、H7の穴交差が一発で出る4枚刃のドリルリーマーをはじめ、リーマ、タップの分野でも結果を出している。
- 「アイジーウテンシリ―社との取引を通じ、ドリルリーマーやスレッドミルという新たな領域に踏み込んでいくことになる。エンドミル、ドリルリーマーやスレッドミルと、今後、当社に工具種の広がりを見出して頂ければ」と大藪社長は訴える。
- ツールドインターナショナルの年商の6割は、7leadersとNine9が占め、4割はインサート系ダイヤモンド工具のチロツール(オーストリア)やピニオンカッタのイギリス・ダーサン社ほか、同社のオリジナル工具や特殊工具で構成される。
- 「米櫃」とも言える7leadersで、このほど、0・1ミリ単位での大幅なサイズ追加がなされた。自動旋盤用のショート刃タイプや表&裏面取りができるチャンファーカッタ、60度面取りカッタも追加された。
- 「利便性アップと新たな可能性の追求に果敢に挑戦していきたい。カギを握るのはブランディング力をいかに上げていくか。戦略はここから描かれてこよう」。
7leadersとNine9で売り上げの6割を占める。商社のプライベートショーでも評判を呼んでいる