比類なき安定した精度、故障の少なさでロロマティックを高く評価、躍進する特殊工具メーカー、本田精密工業
本田拓也社長
- 1980年に創業し、来年の2020年には、創業40周年を迎える本田精密工業を訪問した。
- 2代目となる本田拓也社長は「創業者は不二越出身で、当初は関連の工具再研と製造に従事していたが、私が入社した14年前から現在までに、売り上げ規模も、新規顧客を中心に、およそ3倍に拡大した」と語る。まさに「中興の祖」を地で行く、足跡を残していると言えるだろう。
- ОEM含め本数、金額ベースともに工具製造が8割で月産2万本、再研磨(基本的に供給工具のみ)は2割で同5千本という構成。工具種では特殊ドリル・リーマー、総型ツール、特殊カッターが多く、超硬7割、ハイス3割という比率になる。
- 「リーマンショックが大きな分岐点と言える。自前の仕事をいかに拡大させていくか。ОEM先の多角化、自動車、航空機、建機といった産業別エンドユーザーへのアプローチ・・・回復から成長への道筋を必死に描き、実践してきた」。
- センタレス、円筒や複合旋盤、ロウ付け、といった前工程からの一貫体制を敷く。60人体制で、現場では50人が工具づくりに励む。自動化の追求、多能工化の追求に余念がない。
- 「30本から50本ロットの特殊工具が多いが、ロロマティック研削盤は、中ロット以上の量産で、数モノが活かせる設備を基本に考えている」。
- 量ものを活かせる設備、その線に沿って、ロロマティックを15年前に初導入した。
- 「今は、629XS7台、段研のNP4が1台、NP5で3台を設備し、10人のスタッフで回している。精度が極めて安定しており、比類がない。故障も少なく、量産機としては比肩し得る機械は他にないと思う」との評価を下す。
- ドリル、エンドミルなど、軸モノに、ほぼ対応しており、総型工具、フォームドツールなどの特殊工具でも活躍しているそうだ。 他の設備では、和井田製作所のプロファイル研、牧野フライス精機のAGE30、CNJ2、CNV-Ⅲなどがある。
- 「ロロマティックに関しては、太径と長尺もの(200ミリ~300ミリ)への対応を念頭に630XSの導入を検討中。生産はフル稼働状態であり、納期対応への配慮は欠かせない」。
- 現工場には平成元年に移転し、30年近くが経過したことから、駐車場を含め、リフォームも施された。
- 前工程から後工程までの一貫体制を、どう活かすか。今後、注目していきたい。
前工程の段研でも、ロロマティックが活躍する