オーエム製作所長岡工場内覧会に過去最高の850人が来場
RT‐915の実演加工に見入る来場者
- オーエム製作所長岡工場の内覧会が7月17日から3日間、開催され、総計で過去最高の850人が来場した。見どころ機種は昨年JIMTОFで披露され、この間、改良、改善の手が施された剛性と利便性の両立を実現した「RT‐915」。その外径・上面の各テスト加工には、全参加者が興味津々で見入っていた。
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- 「エンジン加工のユーザーから、すでに複数台の受注を見ている。JIMTОF終了後、ブラッシュアップさせてきた」と水田本部長。需要動向では「西高東低」が継続していると言う。
- 後藤開発課長は内覧会で「省スペース化」をはじめ、ラムタイプならではの強力な内径加工能力の継承、収納本数18本に及ぶATC装置、刃先計測、高圧クーラント対応といった特長に触れつつ「風力発電、エレベータ、航空機といった分野の部品加工向けに浸透させていきたい」との意欲を語った。
- RT‐915は、オペレーターの腰の位置にテーブル上面が配置され、機械前面からテーブルまでの距離が縮められた。結果、手の届く範囲が広がり、より操作が容易になった。本体のスリムさから、据え付けの短縮も特長で「2日間で施工完了」と言う。
- 後藤課長のプレゼンで、興味を引いたアクセサリーとして機械稼働効率化支援システムとタブレットPCオプションがある。
- 前者はネットワークで接続された工場設備から各種情報を収集し、稼働状況や加工の残り時間、停止からの経過時間などの情報を「見える化」する機能を備え「設備運用の効率化」「多台持ちの推進と省人化」に寄与していく。 後者はタブレットPCからの閾値設定による「オーバライド自動調整機能(適応制御)」を果たす。任意の設定値、たとえば主軸・制御軸の負荷に対する設定から上限、下限の閾値や閾値超過あるいは不足時のオーバライド値を適用制御し、加工時間の短縮、工具寿命の延長に貢献していく。
- また、知能化、高機能化で注目されるのは金沢工業大学との共同研究でもある「切粉検知システム(AI対応)が挙げられるだろう。加工前後のバイトホルダをカメラで撮影、AIにより切粉の巻き付きを検出してアラートで通知するシステムとなる。 顧客満足度アップの提案通じ、次年度の受注活動活発化
- 「前年に比べると、(機械への)引き合いは半減しているものの、次年度に向けた、受注活動に手を緩めることなく、顧客満足度アップへの提案を継続させていきたい」と水田本部長は抱負を述べた。
RT‐915は既に複数台の受注を見ている
日頃のご愛顧に謝辞を述べる常石役員