既存商品と新製品で穴加工の更なる深耕へ。サイトウ製作所
齋藤之宏専務
- サイトウ製作所の齋藤智義社長と営業を統括する齋藤之宏専務を訪問し、近況の把握とメカトロテックの臨み方についてヒアリングを行った。
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- 直近のEMOショーから話を切り出してもらうと「2回目の出展となり、当初から分かっていた事だが、数字に繋げていくと言う点で、製品、流通、在庫(納期)といった各課題を、それぞれのマーケットで売るという事を具体的イメージしながら対応して行きたい。更に海外市場への販売・供給をすべて自前でする事が難しい中、どの会社?誰と?どの様に付き合うか。これが第一だと思う」と齋藤社長は語る。
- 今期もすでに残り1クォーターを切った。
- 「1月~9月で見ると、全体として、受注は下降しており、代理店サイドでも、量物が品薄状態から一段落し、製造の面では余裕が出てきている。新工場が完成、稼働スタートしたこともあり、質的向上に磨きをかけていきたい」(齋藤社長)との決意を語る。
- 直近2、3年は多忙を極めたが「従来とは違い、よりキメ細かい供給体制が必要になっている。質的向上の意味には、製品品質だけでは無く、納入体制の質の向上も含まれている」今後ATOMが、この課題にどのように対応していくか注視したい。
- さて、目前に迫るメカトロテックでは、齋藤専務に水を向けた。
- 「自動車関連の多い中部エリアで、従来からの当社製品の需要分野である電機や半導体に関連する部品が、EV化、自動化の流れになかで、自動車産業に取り込まれつつある。車載部品が代表例だが、その結果、さらなる需要の高まりが予測されるようになり、質的にも小径・深穴加工に関して穴精度や耐久性がより求められてくるだろうと思う」。
- サイトウ製作所を代表する微小径ドリルと言えば、ADRシリーズが挙げられる。 「当社の強みである多種多様なサイズが様々な被削材に関しても有効である声をお客様より頂いている。このような実績を活用し、既存製品の強みを浸透させ、小径・深穴加工の穴精度や耐久性に優れた新製品の投入と合わせて裾野を拡大してゆきたい。」 今後、小径加工分野のATOMファンを更に増やしてゆく事を期待したい。