インダストリ—4・0関連に対応していくワルターエワーグジャパン 金額ベースでは前期を上回ったワルターの業績

ワルターエワーグジャパン株式会社

ワルターエワーグジャパン株式会社

池田社長

 

  •  2020年を迎えるなか、池田社長は、UGGとして、インダストリー4・0関連に注力していることを意識している。
  •  「昨秋のEMOショーでも、UGG(ユナイテッド・グラインディング・グループ)として、一番、力を割いていた。UGGが独自に提案するデジタルソリューションとともに、UMATIというワルターやエワーグのみならず世界の多くの工作機械メーカーとも共通化できるプラットフォームの活用や、欧州のインダストリー4・0で標準となりつつあるОPC‐UA等を考慮しながら、今年は日本市場でも何らかの提案を行っていけるようにしていきたいと思う」。
  •  機械の安定的な稼働や異なる機械の製造状況の見える化は、今や、効率化はもちろん、省人化など、他のメリットにも繋がる重大要素に挙げられよう。
  •  「2020年の予測、見通しは立ちにくいが、我々にできることは何か。インダストリー4・0以外でも、ここ数年トライしたキャンペーンのいくつかの継続を含む、客先にとって魅力ある提案の取り組みも順次、展開していければと考える」。
  •  昨年を振り返れば「例年通りのスロースタートで始まり、5月以降から盛り上がり、9月までは良好と言える状況が継続、年末の12月も盛り返して終了した。ワルターは台数ベースでは2018年比で減少したが、金額ベースでは逆に上回り、この点では、特にロボットローダー付きの研削盤の良好だったことが寄与している。一方、エワーグは、大きく落ち込んだ。2018年までコンスタントにそれなりの台数の受注があった汎用のWS11が不調だったほか、コンパクトライン、エバマティックラインと押しなべて台数が減少した」。
  •  ワールドワイドで見た場合、昨年はワルター100周年を迎えた。
  •  「ワルター100周年キャンペーンの展開はじめ、機械の入れ替え・買い取りキャンペーン、さらに補助金対応を初めて試みて複数台が実を結んだ。この過程で改めて新規顧客獲得の力量をどのように付けていくか、問われてきた。景気落ち込みは、米中の貿易摩擦など外的要因が大きく、本来あるべき需要が落ち込んだとは考えていない」。

 

  •  現在、ワルター機の納期は従来より早くなっていると言う。
  •  「今までやれなかったことがやれるようになる、必要があるからリピートする‐そんなユーザーに後押しされ、需要を刈り取ってきた面がある。現在、抱えている案件は細い糸で繋がっている状況ではあるが、全体のサイクルがうまく噛み合い、いい流れになってくれば決して悲観するような年にはならないと確信している」。

 

昨年のメカトロテック出展の状況

昨年のメカトロテック出展の状況