短納期対応が生命線。新年度に向けて新材料テストする日本特殊合金
新戦力として活躍中の小笠原さん(左)と網谷さん
- 金型、超硬素材、丸鋸チップ、インサートチップ・・・、自動車と電子関連を2大需要分野として事業展開する日本特殊合金を訪問し、中山製造本部長と小野田営業部次長に近況と新たな話題を取材した。
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- 「受注量が少なくとも、生産性を上げ、納期対応を通じて、いい仕事を請けられるようにしていきたい。景況の回復に備えるうえでも短納期体制の確立が生命線となる」と中山本部長は語る。 この間、導入された新設備のオペレート能力向上も要になるに違いない。生産性向上は、現場の古くて新しい課題であり続けるからだ。
- 直近、半年間のレンジで同社の業況を見ると、工具関連が昨夏から落ち込み始め、金型、耐摩関連が追随した。社内シェアの比重は大きくはないが「丸鋸、ダイスは、ほぼ横ばいで推移し、落ち幅は小さい」(小野田次長)。
- だが、差別化と言う点で、新たな製品化に期待が寄せられているのは、心強い。
- 中山本部長は「SCPT合金という新材料を来年度に向けて『仕込んでいく』。高硬度で高強度という特性を誇り、現在、ピンポイントでテストを繰り返し行っている。ご期待頂ければ」と訴える。 国内は他社同様、シュリンクしているものの、東南アジア、中国、台湾など、海外市場では、あまり落ち込んでいない。
- 小野田次長によると「若い人材を投入し、引き継ぎ、次代に向けた取引への布石を打っている」そうだ。
- 採用は毎年実施しており、総計140人体制。平均年齢は35歳と若い。