「ソリッド工具拡販のチャンスは、まだ、相当、ある」として専任部隊創設、新製品拡販にも梃入れ‐サンドビックコロマント
サンドビックの山本プレジデント
- 昨年10月1日付でコロマントカンパニーバイスプレジデントからプレジデントに就任した山本雅広氏を訪問し、この間、注力してきたポイントを中心に今年の抱負を交え、紙面化を試みた。
- ◆
- サンドビックでは、24年間にわたって、マテリアルの部門に在籍。昨年から、機械加工分野であるコロマントのバイスプレジデントとして、業界での活動をスタートさせた。
- 「世代交代を迎えるなか、マーケットの近くでの活動を意識してユーザーや販売店をできるだけ訪問させて頂いた。お会いした人数、およそ700人。コロマントの差別化やブランドへの信頼と期待、ネットワークの緊密さ、そして何よりも業界そのものについて教えて頂いた1年だった」と振り返る。
- 社内的には、たとえば、営業効率アップへの布石として「車移動時間10%削減」を提案。「時は金なりの意識を持ってもらい、私としてはマインドの変化に期待し」効率の良いテリトリーの再編を促した。
- コロマントとしては「バリューチェーンにおける成長」に留意する。
- 「機械加工分野は、今後もコアビジネスであり続けるが、デジタル技術で補完、強化しつつ、その前後に対応する自動受発注システムや3Dモデルを活用した工程計画など、提案内容をシステム、サービスとともに拡大させていきたい」。
- 特にフォーカスしていく対象となるのが「ひとつはソリッド工具。チャンスはまだまだ、相当あると判断し、競争力の高い拡充された製品群によって、市場を発掘していきたい。複合加工機や5軸加工機への提案として、キャプトの浸透を視野に入れた機械搭載案件の掘り起こしも重要であり、第4次産業革命を見据え、当社のデジタル分野のマシニングソリューションであるCoroPlus等の活用についても広めていきたい」。
- 2020年の注力製品では、刃先交換式ドリル「CoroDrill ®DS20」、ソリッド工具全般(テーラーメイド含む)と特に「CoroDrill860®SM/GM(新製品)」、フライス工具の「CoroMill®」(カッター全般)、そして旋削工具の「CoroTurn®Prime」をそれぞれ四半期ごとに掲げる。
- 「DS20は7Dまで対応し、新製品CoroDrill860‐GMによって、ハイスペックな穴あけドリルの領域が広がる。インベイオ技術を採用したチップによるCoroMll全体の後押し、Primeはソフトとのセット提案で拡販していきたい」と補足する。新製品販売比率は10%以上目指す。
- 従来からのヒット製品、シリーズに加え、新たなアイテムの今後の動向を注視したいが「特にM&Aを積極的に展開するソリッド・ラウンドツール部門では、販売の専任部隊を創設し、テコ入れを図った」そうだ。
- 「2020年は、マーケットシェア拡大含めた顧客重視型の仕組みづくりを営業、アプリケーション、技術と、それぞれにおける専門特化したヒトづくりを通じて実践していきたい。まさにニーズに合致するからだ」。
- チェンジ、チャレンジ、クリエイト‐戦略戦術の源泉にブレはない。