宇都宮新社長インタビュー。削る、をコアに社会貢献目指す
宇都宮社長
- 4月1日付社長就任の報に接していたが、如何せん、コロナの感染拡大でインタビューは延期。解除とともにこのほど、宇都宮崇寛新社長を訪ねた。
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- 宇都宮製作所は、1923年に品川・大崎で創業した。
- 「ドリル製造でスタートし、あと3年で創業100周年という節目を迎える。私は5代目の社長になるが、当社の基本は、工具であれ、機械であれ『削る』ことがコアになる。事業の社会貢献の核心もここにある」。
- 3Dプリンタ、レーザー加工機、放電加工機といった有力ツールもあるが「削る」分野がなくなることはないだろう。
- 「就任から基本的に動けていなかったが、5月末あたりから営業活動も再開。この間、社内的にはWEB会議を多用してきた。今後、顧客に対しても有効と判断しており、たとえば、開発や生産技術部門のメンバーの方と突っ込んだ仕様打ち合わせでも、映像等のやり取りを通じて、その可能性を追求していきたいと思う」。
- 映像については、特に、センサーの交換や調整、芯だし作業といった保全関連分野の充実を第一に挙げた。
- 「設備の動向は、景況の厳しさで、計画は基本的に後ろ倒し、延期となっていたが、ここにコロナの影響が重なり、まったく予断を許さない状況になってきている」。
- 需要家別では、大手自動車部品や工具メーカー関連での動きが鈍い。
- 「事業運営上のリスクを考慮すると、顧客の産業を特化しすぎないことも重要。たとえば、元々実績のある建機、そしてトラックなどの商用車をはじめ、農機、医療関連、家庭用機器関連といった分野にも実績を積み重ねていければと思う」。
- 新規獲得では、従来製品のカスタマイズ化を試みていくチャンスと捉えている。
- 中央大学法学部卒業後、ケミカル関連の会社勤務を経て2008年5月に宇都宮製作所に入社。新潟・十日町工場や本社営業を経験後、2014年に取締役に就任。営業本部長、常務を歴任した。東京都出身の41歳。