受注までの流れを決定づけるのはテストカット ユーザーと工場とを結びつける「リモート立ち合い」検討中 水田オーエム製作所営業本部長に聞く
水田営業本部長
- コロナを意識しない経済活動は、成り立たなくなってきたと言っても過言ではない状況を呈してきた。オーエム製作所の現状はどうか。水田営業本部長を訪問し、ウイズコロナが取り巻く環境下での営業活動の一端を取材した。
- ◆
- コロナの影響で最も大きな変化が移動の自粛だろうか。
- 「新製品RT‐915の引き合いから受注への流れを決定づけるのは、やはりテストカット。新潟・長岡工場だと、東京経由するため、距離を置く企業も多いが、その点、引き合いは少ないながらも、播磨テクニカルセンターだと、近畿はじめ、中・四国からの来訪もある」ほか「センター開設から1年以内に、常設機のもう一台、VTLexがテストカットを通じて受注を見ている」と、播磨テクニカルセンターのテストカット活用メリットに言及する。
- 水田営業本部長は「テストカットは想定以上の結果を得られることがあることに加え、コロナを考慮した、工場とユーザーとを結びつける手段として、リモート立ち合いを検討中だ。たとえば『仕訳』として、初めてのユーザーはリモートと来訪の2択、リピーターで特別仕様の場合は来訪、リピーターで標準仕様ならリモートといった方向性を考えている」と言う。
- 双方にとって経費節減の効果も大きいだろう。
- 最近の動向では「導入を決定されているお客さんでも、延期案件になったり、機械の据え付け工事そのものが遅延したりと、コロナの影響はいろんな面に表れている」。
- 工場は年内いっぱいフル稼働が継続、受注では来年1月~3月を照準に置いており「温度差がある」ことも事実。
- 「(積極的な話で)この間、目立ってきているのが、航空機業界への新規参入ユーザーからの当社へのアプローチ。『ターニングならOM』というブランド力を築き上げてきた成果のなせる業であり、改めて、ブランドの浸透こそ大切、との思いを強くしている」そうだ。
- 3分2~半分の補助金が期待できる「サプライチェーン補助金」を活用した設備投資の動向も無視できないだろう。
- リピーターを特に意識して、消耗品の紹介や予防保全の提案をはじめ、より現場に即した機械の改造ほか、無人運転をサポートしていく各種オプションの一覧も作成中だ。
- 「社内でのことになるが、8月17日から『さん付け』運動がスタートした。気軽に話しかけられるような関係になれるように、との思いがある」。
- 全員が役割を自覚しながらベクトルを合わせて邁進する。これに勝る戦略はないだろう。
播磨テクニカルセンター