電自動化、省人化、不良率低減などを継続アピール 東陽
羽賀社長
- 9月からトヨタのSUVを中心に仕事が「復活」している。系列の部品メーカーへのサプライヤー業務を展開する東陽の状況はどうか。羽賀社長を訪問し、業績への影響などについてヒアリングを行った。
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- トヨタの最終利益が余裕で1億円を突破するまでに回復してきている。 「リセールバリュー、残価の魅力といった、中古と言えども、価値の目減りが少ない車として高く評価されている。同意見だ。作り込みの良さ、厳しい基準の設定等が織り込まれており、部品メーカーにとっても、挑戦すべき課題ばかりか、安定生産という魅力が備わっている」。
- 車種ではハリアー、RAV4といったSUVの好調さが目を引いている。 「当社としては、継続して、関連部品メーカーを中心に、自動化、省人化、不良率の低減などに向けたロボットの採用やOKとNGを分かつ検査工程、その無人化、自動化の提案などを行っている」。
- コロナ禍が覆った上半期について羽賀社長は「チームズが標準で付いている『オフィス365』を導入した。社内的なWeb会議ばかりか、顧客との商談も途切れることがなく、特に生産が継続しておれば、日常的に把握しておくべき保守に関わる消耗品についても十分な対応が可能だった」と言う。
- 遠隔の顧客にもアプローチでき、Webでのやり取りは、時間の節約にも繋がるとの認識も深まったそうだ。
- 「8月は感染拡大、特にお盆明けがひどかったが、最近では訪問できる機会も増えてきた。膝を交えた商談はやはり重要だ。また、仕入れメーカーとの1対1で行うセミナーは評価しており、充実させていきたいと思っている。新商品・新技術の浸透を図っていくことが肝要だ」。
- コロナ感染が再び拡大を辿る可能性の大きいなかで、来年も独自の展示会開催は難しい。
- 「とは言え、Web展示会・プライベートショーについては、役員幹部全員から成立しないとの評価で一致している」そうだ。
- 現場が動き出せば、消耗品需要は復活する。だが「機械設備については、当面厳しい」と羽賀社長は見る。
- 当然ながら、コロナ禍の終焉を見通すことが難しい。
- 「現時点で期待できる需要としては、スマートファクトリーに関連するIoTの実践ではないかと思う。工場内の工程・生産の管理をきちんと行っていくためのニーズは高まっていくだろうと考えている」。