内蔵型マイクロビジョンシステムmonocam2、パレット自動ティーチング機能の実装をアピール 牧野フライス精機
monocam2
- 牧野フライス精機の清水社長に面談し、2020年を概括してもらいつつ、3月初旬に開催されるグラインディング・テクノロジー展でのアピールポイントをまとめてみた。
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- コロナ禍の影響は、他社同様に営業部門の行動スタイルを直撃した。
- 「訪問不可の場合はオンライン会議ツールを使用した打ち合わせや立ち合いなどのデジタル対応を順次、実施する一方、お客様への情報発信として、工具研削盤との周辺領域である砥石、素材メーカーと一緒になってオンラインセミナーを開催したりした」。
- ユーチューブのチャンネルも定期的に更新され、5月のゴールデンウィ―ク明けからは原則「毎週月曜日」に配信し、回を追うごとに「勉強になった」との好反応が得られるようになり、チャンネル登録者数も1000人越えを達成する事ができたと言う。
- 「要望としては、自動化、省人化ニーズが絶えない。密を回避する手立てにもなり得るし、日本のものづくりの将来にもわたって関わると捉えている」。
- 3月2日から3日間にわたって開催されるグラインディング・テクノロジー展は、JIMTОFオンラインの「リアル展示会」と位置付けている。
- 「最も力を入れてアピールしていきたいのがドリルを対象とするmonocam2と言う、内蔵型マイクロビジョンシステムで、最新の画像処理技術を駆使した測定装置となる。加工工程ごとに自動でワークの寸法測定を行い、許容値から外れた場合は次のワークへ自動で補正を行うことで高精度な連続加工を実現する」。
- ドリルの芯厚、シンニング幅、マージン幅などの各種部位を自動測定、自動補正が可能な多機能型と、小径オイルホールの検出や芯厚測定が可能なシンプルなタイプの2種類が用意されている。
- 「自動化ニーズにも対応する。SG10、AGE30へのオプションとして、今後、浸透させていきたいと考えている」。
- このmonocam2に加え、浸透を図っていきたいのがパレット自動ティーチング機能の実装。対応機種はSG10、SS7、そしてロボットローダのRОBOXで標準機能となる。その際、SG10、SS7で採用されているTypeBパレットから、新開発の自動ティーチング対応TypeDパレットへの切り替えが必要になる(互換性あり)。
- 「ローダハンドで専用のスタイラスを掴ませ、自動ティーチングモードに切り替えた後、プログラムを実行するという流れ。今まではローダの操作に慣れていないと難しかったパレットティーチング作業が、ボタン一つで可能となる」そうだ。
- コロナ禍の影響による需要の減少を伴った2020年だった。
- 「ただ、9月から12月で括れば、緩やかに回復しつつある。今後もお客様のニーズに応じて様々なソリューションを提案していきたいと考えている」。
AGVが活躍する工場内
清水社長