「何かヒントを見つけたい。ドリル、エンドミル用素材を出品する」セラティジットジャパン。グループ全体の来期目標は2桁成長
オーストリア工場の動画をHPにアップ
- 2月決算を目前に控えるなか、セラティジット・ジャパンの馬場社長とズームで今期の特徴等についてヒアリングを行い、紙面化を試みた。
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- 今期のおよその着地点が見えてきた。
- 「結果的に前年度比減収減益となるが、コロナ禍の環境で健闘したと思う」と述べつつ「ドリル、エンドミル用の丸棒素材の落ち込みが顕著だったが、木工・石用チップは最小限で踏みとどまったほか、耐摩耗部品素材については、今期から始まった新規取引が牽引し、既存取引先の落ち込みをカバー。全体として売り上げは20%の減少を予測。また、営業利益面では、政府による財政支援を有効に活用し、何とか20%減程度に収まる見込み」となるようだ。 コロナ禍の影響は、すでに「第3波」を経験中。収束しそうにない。
- 「幸いにも、社員と家族は健康を維持している。引き続き感染防止の徹底を実施しているものの、世間では現実に身近に感染者が出てきており、感染リスクが迫っていることを痛感している。会社としては東京、横浜、名古屋、福岡の営業マンはテレワークで顧客対応し、静岡本社のカスタマーサービスは交代勤務で対応し、営業時間も短縮。何とか無事に決算が迎えられそうな当社の環境に感謝しつつ、原材料メーカーとして、コロナに立ち向かうすべてのお客様にとって、お役に立てる存在でありたいと願うばかりだ」。
- 目前に迫る、2回目となるグラインディング・テクノロジーには初参加となる。
- 「この1年、パソコン画面やテレビ電話を通じて会話をしているが、やはり人との対話は、対面で周りの音やにおいを感じながらでないと、体の中にしみこむ距離が違う気がする。しかし、政府による緊急事態宣言延長期間中の開催であり、出展者、来場者、関係者全員が最高レベルの感染防止意識を以って臨む展示会になる。そういう中で、何かヒントを見つけたいのが大きな目標である。出品物は、主に、落ち込みの大きいドリル・エンドミル用丸棒素材であり、業界全体で復活を願う中、一助になればと期待している」。
- 最後になるが来期の展望について。
- 「欧州本社セラグループ全体として、今期の落ち込みを取り戻すべく、前年度比2桁成長を目標に掲げている。すべてはコロナ次第ではあるが、ここはもう、出たとこ勝負でやるしかない。社員を守りながら、あらゆる手段を使い、会社を動かしていく。これに尽きる年になると思う」。
- セラティジット・ジャパンのホームページ上に欧州丸棒生産基地である、オーストリア工場の紹介動画がアップされた。関心ある読者はhttp://www.ceratizit‐j.co.jp/でご覧あれ!