提案する製品とサービスに著しい変化を予測。匠の技とデジタル技術の融合推進するオーエスジー

オーエスジー株式会社

オーエスジー株式会社

石川社長

  •  恒例の全国合同賀詞交歓会がコロナの影響で中止となったことを受け、本紙では、石川社長の新年年頭所感および決算内容をベースに、オーエスジーの今期スタートを飾る紙面構成を試みた。

 

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  •  2020年は新型コロナウイルス感染拡大に世界経済が翻弄された。
  •  石川社長は「感染対策と経済政策の両立を目指したが、感染拡大を抑え込むことが難しく、日本でも11月からは第3波とされる拡大が顕著となり、私たちの生活様式は、NEW NORMALの定着を余儀なくされている。ただ、ワクチンの接種も始まることから、NEW NORMALからAFTERコロナの時代へと変わっていくと思う」と、コロナの移り行きを視野に入れる。
  •  バイデンアメリカ新大統領の環境重視に着目する観点からは「生活様式に留まらず、世界各国で温暖化ガス排出規制が加速化すると思う。当社の主要顧客である自動車産業は、今まで以上に環境車へと舵を切ることから、当社の製品とサービスも大きな変化に晒されることになる」と予測。
  •  今後のオーエスジーのものづくりと働き方について「今までの成功体験をいったんゼロにして、ゼロから新たな生産方式を創り上げようとする、昨年10月末に完成を見たNEO新城工場のキャッチフレーズ『0から1を創生する発想力』。ゼロから新たな生産方式を創り上げようとの、目標、思いを込めた。製品そのものも、働き方もゼロから新しいイチを創り上げていきたい。日本流のものづくりである匠の部分を活かしつつ、デジタル技術との融合を図り、未来を切り拓いていきたい」との意欲を示した。
  •  前11月期決算(連結)は、売上高で前年同期比17・8%減の1043億8800万円、営業利益は同57・1%減の83億9600万円、経常利益が同54・6%減の89億5000万円、親会社に帰属する純利益では同58・8%減の56億3900万円という減収減益となった。
  •  広報担当者は「決算のポイントとしては、第3四半期を底に第4四半期から回復基調に転じ、出遅れていた日本と南アジアの需要が回復したこと」であり、エリア別に見ると「米州では自動車産業の回復、特にメキシコ、ブラジルが鮮明で、工場の稼働率が向上している。欧州は航空機産業以外、回復傾向だが、コロナウイルス感染拡大が引き続き懸念材料だ。
  •  また、アジアでは、中国の回復が鮮明になっており、南アジアでは、自動車産業が緩やかに回復。そして日本は、昨年の9月後半から受注の回復が鮮明となり、在庫水準もおおよそ適正化し、今年度は生産の本格回復へ」と素描してくれた。
  •  今期の業績(連結)は、売上高が同10・2%増の1150億円、営業利益では同37%増で115億円、経常利益は同28・5%増の115億円、親会社に帰属する純利益では同33%増の75億円を見込んでいる。

 

NEO新城工場内の様子

NEO新城工場内の様子

 

次世代の基幹工場として昨秋完成を見たNEO新城工場上空外観写真

次世代の基幹工場として昨秋完成を見たNEO新城工場上空外観写真