CGTech&ZОLLER Japanオンラインセミナー「工具情報の有効活用と切削加工条件の分析」
FORCEの最適化について説明する今井さん
- CGTechとZОLLER Japanは5月14日、ZОLLER Japan大阪本社・ショールームを会場に「加工段取りと生産の効率化~工具情報の有効活用と切削加工条件の分析」のテーマのもと、オンラインセミナーを共催。その模様を、直接、訪問して「リアル取材」を行い、紙面化を試みた。
- 開催に先立ってCGTechの奥山エリアマネージャーは「ZОLLERさんとのコラボレーションは、工具情報の有効活用にある。工具管理ソフトであるTMSからの情報をもとに、ロボドリルの実加工を通じて、当社のシミュレーションソフトであるVERICUTで、どのような有効活用を図ることができるか」とのコラボレーションの狙いを説明した。
- ZОLLERの工具管理ソフトTMSの活用で「工具の所在を管理し、見える化することで、工具を探すといった無駄やダブりの発注を抑え、適正在庫に導く一方、日々の作業では、前段取りの効率化をサポートする」メリットがあるほか「使用実績を可視化し、使用工具の見直しを図る」(奥ZОLLER Japanマネージャー)ことも視野に入ってくる。
- 簡易版の「TMS Starter」もラインナップしており、工具登録、工具指示書の作成、(工具の)所在確認といった機能に限定して活用できるようだ。
- VERICUTとの実演では、TMS内の実在する工具データをダウンロードし、VERICUTのシミュレーションに使用できるというTMSインターフェースを紹介した後「どの工具を、どの機械で使用するか、指示を出してZОLLER製ヴェンチュリオンで測定し、工具に貼り付けたQRコードをスキャンすることで、機械に測定データを転送」した。
- デモ加工では、「リブ加工」「山加工」の際にNCデータのGコードを解析して、送り速度の最適化を促すCGTechのVERICUT・FОRCEを適用。1刃当たりの送り量、最大切りくず厚さ、そして負荷を制御して、加工の「最適」を追求していく。
- 最適化前のデモ加工では「ワーク面にビビりのある痕跡が認められた」ので、VERICUT・FОRCEによって「リブ加工の、変化する最大切りくず厚さへの対応を図る一方、山加工では過負荷を制御して最適化」を追求、良好な加工面品位を得ることに成功した。
- 「加工箇所に合わせて送り速度を最適化したり、過負荷の部分の送りを下げて最適化したりすることで、良好な加工面を得られるだけでなく、加工時間短縮にも一役買う」ことに通じる。
- CGTech、ZОLLERJapan両社では「当日の録画配信」を計画、メールアドレス通じ、確認可能だ。
ロボドリルで実削。最適化による加工面のビフォー&アフターを検証する