機械要素技術展(名古屋)でTHK幹部に取材「半導体関連は継続して高い需要」「EV化に絡む中国案件も非常に活発」

機械要素技術展

機械要素技術展

柔軟性を持たせたロボットの活用法を提案

  •  リアル展示会に出展者、来場者ともに「双方向性論議に好感」

 

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  •  4月7日から開催されていた機械要素技術展(名古屋)を訪問し、滝浪名古屋支店長、配川小牧支店長に、この間の中部エリアを中心とする景況をヒアリングしつつ、ブースでのアピールポイントも盛り込み、紙面化してみた。

 

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  • 「忙しさについては、顧客によって、部署によって、まだら模様」だが「半導体関連は昨秋から現在まで一貫して活況を呈しているほか、EV化に絡む中国案件も非常に活発」との業況を説明。今、誰もが指摘するキーワードは「半導体」と「中国」だが、両支店長の認識も、この点で一致している。 直接、関わる中部エリア独自の動きに関連して「繊維関連の需要が戻りつつあるほか、自動倉庫関連からの引き合い、受注も引き続き堅調だ」と言う。
  •  本紙とも関連の深い「工作機械業界については、工作機械の月次での受注が回復しつつあり、特に下期からは、海外需要とも絡んで、さらなる伸びが期待できるのでは?と捉えている。引き続き半導体市場が好調に推移すれば、工作機械の需要を引き続き喚起していくだろうし、半導体製造装置では、後工程中心にLMガイドやボールスプラインの需要が期待できる。全体的には、小型のニーズが高い」。
  •  機械要素展では、工場内を主体とした搬送ロボット「SIGNAS」や部品にセンサを付け、状態を数値で見える化して予兆検知を行う「OMNIedge」、ロボット走行軸用モジュールなどの提案が行われた。
  •  SIGNASは、内蔵するカメラで目印となる「サインポスト」を認識した後、走行経路を独自の制御システムで設定し、自律的に移動させることができる。
  •  「レイアウト変更など、柔軟性を持たせたものづくりへの対応が容易で、今後、期待が膨らむのが自動車の生産現場の需要だ」そうだ。
  •  IoTサービスのOMNIedgeの導入台数は、ユーザーおよびTHKの工場ですでに1000台に到達。現場からは「見える化」によって解析が簡単に行えると好評を得ており、LMガイド、ボールねじに続いて、このほど、アクチュエータもラインナップされている。
  •  ロボット走行軸用モジュールは、搬送、組立、溶接等のロボットの作業範囲を拡大する用途に最適で「走行台は最長20メートルまで対応(それ以上も可)。速度に関係する可搬重量も細やかな設定となっている」。
  •  3月のグラインディングテクノロジーに続き、4月に入ると、この機械要素技術展、インターモールド東京と、パブリックの展示会も「解禁」が増え、来場者の数とは別に「来場者からの質問や意見交換に喜びを感じずにはおれない」との嬉しさを隠し切れないメーカー出展者も数多くいた。

搬送ロボット「SIGNAS」

搬送ロボット「SIGNAS」

 

THKブースの状況

THKブースの状況