Kamogawa がベトナムで工作機械販売事業本格化 スター精密に加え、新たに高松機械販売に着手
竹谷社長
- Kamogawaは、ローカルスタッフの成長に伴い、ベトナムで工作機械事業を本格的に展開していく。
- 竹谷社長は「およそ10年にわたって、(日本から移設された)スター精密の自動盤の据え付けやメンテナンス業務を展開するなかで、ローカルスタッフのエンジニアリング能力がアップ、成長を遂げてきており、販売実績にも繋がってきている」成果の上に立って「よりいっそう、顧客との関りを深めるため、このほど新たに高松機械工業の旋盤の販売に着手、工具に代表される従来からの消耗品販売との、更なるシナジーも追求していくことにした」と言う。
- 高松機械製旋盤の販路は「一斉に立ち上がってきたベトナム市場開拓の道に通じる」との思いもあるだろう。
- Kamogawa VIETNAMは、現在、ハノイをはじめ、ハイフォン、ハーナム、ダナン、そしてホーチミンの5拠点を擁し、60人の陣容を誇る。
- 「ベトナムに進出している日系企業への、生産財を核とするサプライヤー業務に専念しており、特にスター精密の自動盤は、ハノイ事務所に常時3台の在庫を確保し、即納体制を構築して便宜を計っている。顧客数で見れば300社を数えるが、2017年辺りから、四輪関連をはじめ、半導体や医療系、プリンター関係の需要が高まってきており、現地での加工総量が拡大。この5年間に限れば、スター精密の自動盤は100台レベルの販売実績に繋がるなど、設備投資意欲が高まってきている」現状がある。
- Kamogawa VIETNAMの責任者である中内社長自身がスター精密菊川工場で技術を学び、需要に応じて実践的にローカルスタッフに教え、広めてきた。
- ベトナムでも日本本社同様、商社機能のみならず、切削工具の製造、再研磨でも高い評価が寄せられているほか、品質保証ではミツトヨ、ロボットでは不二越、オイルミストコレクターでは英国のフィルターミストといった、現場のニーズに対応した特色あるメーカーの販売実績でも定評がある。特にミツトヨは、ハノイ事務所にショールームを併設し、真円度測定機や面粗さ計、投影機なども常設している。
- 「ベトナムでは、ようやく平均年齢が30歳に到達した段階。ものづくりのポテンシャルが顕在化する、伸び代は、まだまだ、大きく、親日という特性も考慮しながら、今後の成長性に応じた動きを視野に入れていきたい」。
- Kamogawaの販売実績で見た、国内外比率は5対5にまで躍進してきており、6月決算は、昨年4月以降、コロナの影響を受けながらも、前期比でプラスの結果を叩き出した。
- 「自動車関連は厳しかったが、半導体関連分野が堅調で、電着工具ほか関連製品の伸びに繋がった」。
- 7月1日付で専務から社長に昇格した、竹谷社長の今後の采配に期待したい。
ベトナムの中内社長
左から日本人スタッフの前田さん、ベトナム人技術スタッフのHIEU(ヒィウ)、DUY(ズイ)、Tuan(トゥアン)の各氏