生産プロセスの効率化に向けた機上測定を提案するブルーム-ノボテスト。IoTの普及、DXの浸透も追い風に

ブルーム-ノボテスト株式会社

ブルーム-ノボテスト株式会社

山田社長

  •  2021年に入って、ブルーム-ノボテストは、1月~9月で括れば、高い売り上げベースを築いた2019年と比べても、9割確保のペースで実績を積み上げてきている。
  •  山田社長は「工作機械メーカーへの納入が回復してきたほか、新規顧客も徐々にではあるが増えてきたおかげ」と業績回復に触れながら「機上計測が、言わば『当たり前』のように受け入れられるようになってきた。2021年に入って、その実感がさらに深まった」と語る。
  •  山田社長は、機上計測に求められることについて「Focus on Productivity」と応える。
  •  「生産効率を上げていくための手段としてのニーズの高さを感じる。工作機械の機能要素として、計測技術を駆使して、いかに切粉を出していくかという問題意識であり、(工作機械メーカーの)自前の技術として習得していこうとの意欲の高まりさえ、感じられる」と言う。
  •  トレンドで推測すれば、IoTの普及、DXの浸透といったデータ取りの必要性が、機上測定に対するフォローの風を起こしている側面もあるだろう。
  •  レーザ技術を駆使した機上計測で、同社独自の「LC50-DIGILOG(工具測定用レーザシステム)」は、測定精度の向上ばかりか、時間短縮にも繋がるなど、次第に認知度を上げてきた。
  •  「受け入れて頂く中で感じるのは、レーザ技術に対する捉え方が変わってきたことだろうか。レーザシステムの導入は、(工具測定に留まらない)標準化の可能性さえ感じている」そうだ。  工作機械に対するサービスへの要求度の高い日本市場で、ドイツ製の工作機械周辺機器の良さに、サービス対応力が伴えば、受け入れられるという指摘もできるだろう。
  •  コロナ禍でのドイツ本社での対応は、同じ部屋を利用した会議や出張の禁止ばかりか、ロックダウンの可能性さえあったので「顧客のニーズを考慮し、日本では、在庫を増やし始めた」。
  •  「2021年、ドイツ本社も景気が戻ってきた。中国は既に昨年から上昇気流に乗り、北米市場も回復ぶりが際立っている。コロナの影響が甚大な状況下、東南アジアでシンガポールが良好だ」と主な市場を俯瞰する山田社長。
  •  愛知県でも緊急事態宣言が出されたが「今までやってきたことをやるだけ」と言い切る。
  •  10月開催のメカトロテックでは、山田社長も指摘した、生産プロセスの効率化に向けた次世代のトレンドとなる機上測定の提案が見どころ。 工具とワークに対する測定プロセスのインライン化及び自動化、測定結果の見える化、さらに自動データ補正等を通じ、現場で有効活用できる多様な製品を出展、プレゼンも試みる。 製品では、先に触れた、回転工具の刃先を非接触で測定する機上測定ユニット「LC50-DIGILOG(工具測定用レーザシステム)」をはじめ、測定結果の可視化及び解析用ソフトウエアの「LC-VISION」、ポータブル式主軸管理ユニット「PSC」などを出展する計画だ。