「30番主軸ならツーリングはスーパーG1チャック」定着する埼玉精機(さいたま市中央区)。年末にオークマ製導入時にも追加オーダーへ

埼玉精機株式会社

埼玉精機株式会社

取材に応じてくれた小島社長

  •  ワークの大きさは「手のひらサイズ」が基本と言う埼玉精機を訪問した。
  •  本社工場と川越工場を擁し、人工透析・血液循環装置などの医療関連、半導体関連、空圧機器、そして、ちょっとユニークなアイテムとも言える銃の上に装着する照準器「ドットサイト」といった分野の加工を手がけている。創業は昭和22年だそうだ。
  •  10年前に入社し、昨年代表に就任した小島豪人社長は「本社工場では、空圧機器と半導体関連部品を手がけ、川越工場では人工透析関連とドットサイトを担当している。本社は1ロット50個〜100個くらいで、ブラザーのタッピングセンタやファナックのロボドリルが活躍するのに対し、川越工場は3000個レベルの大ロットもあり、自動化を追求。設備ではローダー付きのオークマのNC旋盤がメインを成している」と言う。
  •  川越工場の工場長は小島社長の弟で、2年間、オークマで研修を経験。「オークマの制御機器であるOSPは使いやすい」との理由から川越工場の設備の90%以上がオークマ製で占めているそうだ。
  •  コロナ禍における業績の推移では、昨年は5月から8月と急減したものの、逆に9月から急回復。特に半導体関連分野からの受注量が1・5倍に膨らんだと言う。
  •  ユキワ精工との出会いは、途中入社のスタッフが、以前、勤めていた会社でオペレートしていたブラザーのタッピングセンタを(埼玉精機入社に際して)譲り受けたことに端を発する。
  •  「7年前のことだったと思う。ブラザーのタッピングセンタ3台の中に、スーパーG1チャックが沢山、装着されていた」。
  •  その後、空圧機器関連の仕事が増えてくるに従い、新規にブラザー製タッピングセンタを導入することに。
  •  「ブラザーのタッピングセンタへの評価が高まってきたからだが、ホルダについても、他社製からユキワ精工への切り替えが図られるようになっていった。4年前から30主軸ならスーパーG1チャックという構図が定着していった」。
  •  因みに、インデックスも他社製からユキワ精工製へとリプレースされた。
  •  小島社長は「動きが滑らかで、とにかく速い」と絶賛するばかりか「誤って、主軸をインデックスにぶつけてしまったが、まったく問題がなく、この時から『丈夫』の2文字も私の頭に刻まれた」と言う。
  •  スーパーG1チャック評価について、小島社長とブラザーのオペレーターの話をまとめると「剛性面で決して高くない30番のマシニングセンタにスーパーG1チャックを活用することで、切り込み量、速度ともに大幅な加工効率の改善、ひいては加工時間の短縮が可能となった。特にエンドミル加工では顕著」「ビビリがないため、挽き目がきれいになったうえ、工具寿命が伸びたことを体感する」-などに纏められる。 現在、活用しているスーパーG1チャックの総数は、およそ50本にのぼるが「12月にオークマ製GENOS導入時に、スーパーG1チャックの追加導入をセットで考えている」と言う。
  •  毎年、複数台に及ぶ設備投資を図っている点も、印象に残った。

 

スーパーG1チャックで生産効率が大幅に改善

スーパーG1チャックで生産効率が大幅に改善

 

ブラザーのタッピングセンタがユキワ精工との出会いに

ブラザーのタッピングセンタがユキワ精工との出会いに