自動化狙うユーザーをいかに取り込むか。松本機械工業が「Smart Terras AIO」(自動段取替オールインワンシステム)提案

松本機械工業株式会社

松本機械工業株式会社

奥野開発部長(メカトロテックブースで)

  •  松本機械工業は、メカトロテック会期初日の10月20日、ロボットとストッカーを一体化させ、ワーク交換から爪自動交換まで実現させた「Smart Terrace AIO」について、奥野開発部長によるワークショップを開催した。
  •  QJCチャック、AJCチャックの活用を促しつつ、自動化を追求しているユーザーをいかに囲い込むか。「Smart Terrace AIO」開発の問題意識だ。
  •  奥野部長が特徴づけした順序に従うと①超コンパクト②簡単立上③いろいろワークに対応④イージー操作⑤仕様に合わせてチョイスできる豊富な機能-となる。

 

  •  ①については設置面積4・1㎡と、他社比3分の2。平行置き、縦置きが選べる。マルチ多段ストッカーを採用。トレーはロボットのハンドで引き出す仕組みだ。
  •  ②の立ち上げまでに要するのは、わずか「2日」。機械側に標準化、共通化されたソフトを流し込んだ後、ロボットとの通信はケーブルを繋ぐだけ。機械のラダー変更不要で、NC装置も選ばない。
  •  ③ROBO-QJCにより、ワークが変われば爪も自動交換。繰り返し精度は10ミクロン以内。爪交換ハンド、ワーク抜き取りステーションもオプションで選択可能だ。
  •  ④自動管理するICチップを埋め込んだ爪とワークを一体化(一枚の仕切り板に)。付け間違いを防止にも。仕切り板ごとのティーチングは、ワーク取り出し置き位置以外不要。
  •  ⑤松本機械製センサー+基板で構成するリニアポジショニングシステムにより、加工ワークの径の変化に対応する。  以上、Smart Terraceの特長を概観した。

 

  •  昨年10月にはロボットを動かせる資格を有するスタッフの数を増やしつつ、横断的な取り組みを実践していくために「システムインテグレート事業部」を発足させた。 「チャックメーカーとしての実績を活かして、チャッキングから自動化までの一連の流れで提案させて頂ければと思う」。Smat Terraceは、商品化第一弾となる。