KFカーバイドジャパンか営業戦力増強。切断サービス、円筒ブランク材加工ニーズでも差別化継続。
切断機側に立ってもらった、左が打田セールスマネージャー、右が木下セールスリーダー
- KFカーバイドジャパン本社を訪問し、森社長に現状と課題についてヒアリングを行う一方、営業戦力として新たに加わっている打田セールスマネージャー、木下セールスリーダーについて紹介することにした。
- ◆
- コロナ禍とは言え、2020年から2021年にかけて業績は着実に上昇傾向を辿ってきた。
- 森社長は「売り上げに占める航空機需要が大きかっただけに、この分野が回復してくれば、コロナ禍前の数字に迫ることができると考えており、自動車関連、切削工具ニーズといった主要領域でシェアアップを図ることができてくれば、さらなる上積みが期待できると思っている」。
- 超硬素材販売に派手さは伴わないが「顧客の現場に応じたコスト削減への対応はじめ、超硬素材のグレードや付加価値のあるサービスで今後も差別化していきたい」と森社長は、きっぱり。懸案の航空機分野についても、年末までには国内生産が上向いてくるとの情報に期待をかける。
- 「自動車分野と言えば、EV化需要だろうか。2次電池に関連するスリッターや金型への対応が要となるほか、多品種小ロットが求められる、アルミ加工用のエンドミル分野も無視できない」。
- サービスの提供と言う観点では、円筒加工したブランク材へのニーズは高く、差別化できるポイントとなっており、切断の無償サービスについても「引き続き、10本以上のご注文に対し、実施していく」考えだ。
- 話を換えて、KFカーバイドジャパンの営業スタッフの紹介に移ろう。直接、取材し、紙面化するのは今回が初めてとなる。
- 打田セールスマネージャーは昨年9月に営業に配属された。
- 「およそ4年間、内勤を基本としながら、直接の顧客対応では切断サービスにも関わってきた。営業に配属となり、新規訪問含め、関西、東海、中四国のリピーターを訪問するようになって5カ月が経過。好評を頂いている半製品の形で提供する円筒ブランク材の加工(見積もり)で少しずつだが、成果も出てきた」そうだ。
- 打田さんは工作機械のオペレーターの経験もあり、超硬業界では24年以上のキャリアを持つ。技術的な提案に期待されている。
- 一方、木下セールスリーダーは、昨年11月に入社した。
- 「前職では木工機械関連の部署で据え付け、保守点検などのサービスに従事していた。切削工具に関わるのは初めて。担当エリアは東京、神奈川が中心。直需営業の特徴でもあろうが、他社で上手くいかなかった場合は、引き合いに繋がってくるケースが多い。ともあれ、訪問はまだ、まだ、限定的だが、可能な場合は、会社方針でもある切断サービスや円筒ブランク加工で差別化提案する日々が続いている」。
- 2022年が開幕して、早くも1クォーターが経過した。市場浸透には「製品力」は当然としても、営業力が同時に問われるだろう。今後の2人の活躍を期待したい。
超硬素材の生産に大きな問題は抱えていないと言う