ドイツ子会社設立準備に入った和井田製作所。欧州シェアアップへ。
比良営業部長
- ドイツ、スイス、スウェーデン、ポーランドといった、欧州各地の顧客の訪問が、昨秋にようやく実現したと言う。アジアからの来訪者もほとんど無かった為、各地で非常に歓迎されたようで「狙いでもあったが、リモートだけでは、知り得なかったニーズの把握やフォロー強化のポイントについて理解が深まり、直接交流の大切さを改めて実感した。 販売はサービスと一体。購入いただいた後は、最低でも20年間は、ご一緒に仕事をさせて頂くことになるため、心のこもったサポートは欠かせない」。
- 知っている読者もいるかと思うが、和井田製作所では、現在、ドイツ子会社設立の準備に入っている。
- 「フランクフルトに拠点を構える計画。サービス強化を含む営業活動の充実に主眼がある。当面は2人の日本人スタッフを配置する予定」であり「今回の訪問では、(当社の機械に対する)ダウンタイムの短縮、生産性向上のための機械同士を繋いだ情報管理、機械が止まった場合の復旧サポートとその代替手段など、サービス提供に関わる意見交換に時間を割くことができたメリットは大きかった」そうだ。
- 欧州でのシェアアップを加速させていくことになろう。
- トータルな受注環境と言う点ではどうだろうか。
- 「2021年度は、顧客の投資の方向性が明確になってきて、工具、金型関連ともに好転し、立ち上がりこそ、緩慢だったものの、業績はピークだった2018年度比で8割レベルに到達した」。
- 特に売り上げ数字で牽引したのは、中国需要の急回復だったそうだ。
- 生産体制で「部品調達で先手を打ったことで、戦略在庫の積み増しができており、欠品で生産が止まる事態は回避できている」ことも、回復を後押しする。
- 国内外比率の現状は、台数ベースで海外6割。伸び代では海外との認識に立つ。
- 「今後とも、国内シェアを確保しつつ、海外比率を伸ばしていきたい。北米市場では拠点開設以来、着実にリピーターを増やせており、最近では製造業の復活による、サプライチェーン再編需要も期待できるようになってきた。欧州市場深耕では、前述のドイツ子会社を梃子にした更なる開拓も期待している」。
- では、2022年度の課題をどのように設定するか。
- 「訪問機会を増やし、困りごとをお聞きしながらサービスを充実させていきたい。2020年9月から継続している、顧客の困りごとに応える『スマイルキャンペーン』やリモート立ち合い等を引き続き実施していく一方、ウェビナー開催も検討していきたい」。
- JIMTOFでは、工具研削盤、プロファイル研削盤、ジグ研削盤などの全セグメントで新製品発表を計画している。
- 「自動化、省人化を織り込んだ新製品を投入していきたい。ご期待頂ければ」と比良部長は結んだ。