全自動外周研削盤APXシリーズなど新機種含む6機種出展-和井田製作所
APX-105
和井田光生社長は顧客の設備意欲に関し「7月、8月辺りから客先からの前向きな検討が見られるようになってきた。全体的にも『やるべきことはやる』と言う発想を強く感じる」。
- 4月以降、上期の厳しさを実感してきただけに、改めて「古い設備の更新」需要には、根強さを感じる、とも語った。「景気動向とは別に、設備需要が刺激されている。下降局面に入って1年半ほどが経過したが、ターニングポイントと捉えられるようになってきたのでは?と考えるようになってきた」。
- グローバルな視点で和井田社長に概括してもらうと欧州は「微増で推移。全体的にも悪くないが、特にドイツ需要は高い」、中国は「2年来、良くない状況は続いているが、大きくは下がっていない」。しかしアジアは「一部金型関連で動き始めているが、全体的に低調」であり、北米は「自動車、航空機を軸に、引き合いが発生し始めており薄日が見え始めた」そうだ。
- JIMTOFでは、20コマを確保し、全6機種を披露、出展する計画で、テーマは「さらに進化した高精度加工の自動化」を掲げる。
- 出展機種を概観していこう。工具関連向けの受注の柱である全自動インサート外周研削盤「APXシリーズ」で、今年3月にリリースされた「105」が初出展される。シリーズのフラッグシップ機であり、ワンチャックで複合加工ができる機種となる。
- 全自動溝入れインサート研削盤では新製品「GIG‐202」が登場する。高精度溝入れ工具の自動加工が可能といった特長を備える点が魅力だ。
- 一方、金型・部品加工用のプロファイル研削盤の新製品では「iPG‐X」が披露される。治具研削盤メーカーが手掛けた高精度全自動プロファイルであり、精度面での信頼性が他社との差別化の要となろうか。
- リニア駆動のプロファイル研削盤「SPG‐WiL」も見逃せないだろう。プロファイル研削盤のグローバルスタンダード機としての地位は不動だ。
- このほか、プロファイル研削盤専用のNC作図システムである「NSP‐55」、提携しているハースとの関係ではマルチグラインド「AF」が出展される。
- JIMTOFを控え、営業責任者の比良部長からは「本来自動化が難しいとされるレベルの製品の自動化を提案し、お客様に貢献したい。」とのアピールがなされた。
- 筆者の認識の低さに関わり恐縮だが、和井田製作所からリリースされているCNC極小径エンドミル研削盤「TGX‐me」に簡単に触れたい。
- 本機は2004年に発売され、超高精度の小径工具を全自動で非常に高い歩留まりで生産出来る機械として認知されており、現在のところこの領域では他社の追従を許していないどのこと。
- 本機種の存在自体知らずにいた。ご容赦あれ!
TGX‐meによる加工サンプル
小径エンドミル用「TGX‐mev」