日本初出展2機種を出展するフォルマージャパン。小径工具も視野に

フォルマー・ジャパン株式会社

フォルマー・ジャパン株式会社

カール・モーサ社長(創業家の写真を背景に)

フォルマ―ジャパンはJIMTOFでどのような提案を行うのか、カール・モーサ社長を訪問し、詳細をヒアリングした。


 今年6月に新社屋の落成式が行われ、新たなスタートを切ったフォルマ―ジャパン。機械を常設したショールームが配置され、顧客にとって、利便性が一挙に高まったことは、未だ、記憶に新しい。
 さて、JIMTOFが目前に迫ってきた。モーサ社長にとって、フォルマ―ジャパンとしては初参加となる。
 「ドイツ本社からハウガーCEOも来日予定で、日本市場は、本社からも注目されている」とJIMTOF開催に期待を膨らませる。
 出展機種は「VHybrid260」と「VGrin360s」の2機種で、どちらも日本初出展となる。
 VHybrid260は、φ1ミリの小径加工向け超硬工具、PCD工具への提案機種。小径PCD工具の加工面粗さでは、Ra0・05μm、チッピング2・8μm以下という、レーザー加工機に匹敵する超高精度を達成している、研磨と放電の各機能が搭載されたハイブリッド加工機だ。
 「上下垂直に配置された2本のスピンドルによって、研磨と放電加工が可能となる。オートメーションのオプションも充実しており、放電電極または研磨砥石をクーラントユニットとともに交換可能な8連チェンジャーや、最大160個までのシャンク工具や最大径150ミリの工具を20個自動搬送可能なオートローダーシステムも追加できるようになっている」と言う。
 6月にドイツで開催されたグラインディングハブでも好評だったそうだ。
 一方、VGrind360Sは、バックラッシのない、X、Y、Zの全軸リニアドライブ搭載機。中径~太径の超硬工具をターゲットとする。
 「昨年、商品化された新製品で、剛性とパワーと言う点で評価が高い。リニアならではの細やかな動きも魅力になるかと思う」。
 垂直に配置された2個の研磨スピンドルは、AWCで上下2本のスピンドルとともに、砥石パッケージの自動交換が可能で、AWCには最大8個の砥石セットに対応。ATCも多種多様なオプションが選択でき、最大900個の自動搬送が可能。24時間無人運転を後押ししていく。
 「商品化は来年前半になるが、レーザー加工機のアピールも考えている。VLaser370という機種で、PCD工具、ダイヤモンド工具向け。来年3月に幕張メッセで開催予定のグラインディングテクノロジーに出展を予定している」という、レーザー加工機の新製品も楽しみになってきた。複雑な工具づくりなら「放電か、レーザーか」という顧客への選択肢を手に入れることになる。