切削速度を1・5倍に上げて、ランニングテストとして、効率化を追求する山口製作所。ユキワ精工製グリーンG1チャックが高評価

株式会社山口製作所

株式会社山口製作所

グリーンG1チャックの採用で、振動音の解消ばかりか、加工効率や面粗度も上がった

1968年にプレス加工で創業した山口製作所の転機は、2000年に金型の内製化をスタートさせたことにあると言う。
 1987年に入社した2代目の山口貴史社長は「プレス加工を行ううえで、金型製作の重要性は論を待たない。プレス品の精度はもとより、コストメリットや納期を順守していくうえでも、外注への依存ではなく、内製化の道を選んだ」と当時を振り返る。
 金型を製作していくうえで、研磨とフライスの設備はあったものの、ワイヤカットは新たに導入。その後「順送金型製作をベースにしていく」との方針で取り組み、牧野フライス製作所、ファナック、西部電機と各社のワイヤカットが設備されていき、金型部門を充実させていく。
 「設備を充実させていく一方、2008年には大がかりな工場の増築を図った。途中、リーマンショックで大幅な受注減を余儀なくされたが、1年もしないうちに回復。本業のプレス部門が立ち上がり軌道に乗ってきた」そうだ。
 現在、コアとなる取引先10社を中心に、現場が回っている。
 「かつては、自動車関連がメインだったが、直動、アクチュエータなどの自動化に繋がるロボット部品が目立つようになってきた」。
 人手不足に対応するニーズは、年を追うごとに高まってきているのが現実だろう。
 「金型部門のマシニングセンタ関連では、金型のプレート加工を手がけるようになってから、2005年には大隈豊和、2018年に現在、主力のDMG森精機のCMX 1100Vを現場に導入した」。
 ユキワ精工とは、ともに地元、小千谷市内の企業同士。
 「ユキワ精工さんのイメージは高精度。円テーブルを量産の自動機で30年以上使っていた」古くからの付き合いだが、ツーリングは2019年から、グリーンG1チャックの活用からになると言う。
 「直接、酒巻社長を通じて、40番主軸のツーリングがラインナップされていることを知った。DMG森精機のCMX 1100Vで金型のプレート加工を手掛けているが、音が凄く、振動が激しいと言って、相談に乗ってもらって他社製からグリーンG1チャックに切り替えた」。
 結果は、加工音が静かになり、振動も抑えられた。
 「では、どれだけ切削条件を上げていけるか。テスト加工ではツールメーカー条件の2倍までは可能であることがわかり、加工面粗さも他社と比較すると明確に改善された。現状では切削速度を1・5倍からスタートし、ランニングテストとして効率化を進めている」。
 グリーンG1チャックは、今では径違いで10本以上、エンドミル加工で採用している。
 「ブラザー工業製のスピーディオでは、穴あけでスーパーG1チャックと、使い分けている」。
 精度や利便性に関わる要望ではないが「下請けの立場としては、精度担保としてグリーンG1チャックのように、見た目でユキワ製とわかると、高精度を要求されるお客様にアピールしやすい」との声が山口社長から挙がった。

見た目のデザインも大切だそうだ
見た目のデザインも大切だそうだ

ブラザー工業製スピーディーオでは穴あけ加工にスーパーG1チャックが活躍する
ブラザー工業製スピーディーオでは穴あけ加工にスーパーG1チャックが活躍する