ボール盤に特化したハイスのカウンターシンクを参考出展。JIMTOF会場で加工モニター募集する大洋ツール。
大島工場長(左)と梶谷課長
JIMTOF開幕を前に大洋ツールの高萩俊夫社長を訪問、出展製品の見どころについて取材した。
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仕事を取り巻く環境と言う点で、ウィズコロナは、3年目に入っている。
「予想がつかない。コロナ禍の業績への影響も決して小さくはない。ただ、代理店が、地に足を付け、しっかりと、御商売をされている点は心強い」と高萩社長は、きっぱり。
事実、キーシードカッターやアリ溝用のОリングカッタといった「屋台骨」的アイテムに、極端な落ち込みはないようだ。
では、JIMTOFでは、どのような提案を計画しているのか。具体的な内容に話が及ぶと、高萩社長は実務を担う大島工場長、梶谷課長に声をかけた。
梶谷課長は「ボール盤に特化したハイスのカウンターシンクを参考出展する。一般的には、ドリルチャックに装填されているかと思うが、テスト加工を経て、来夏までに製品化を目指していく考えだ」と言う。
超硬のカウンターシンクは見られるが、ハイスは、まず、目にしないだろう。JIMTOFの場を通じて、テスト加工のモニターを募っていく計画だ。
「参考出展で用意しているのは、φ8ミリ、φ10ミリ、φ12ミリ、φ16ミリ、φ20ミリの5種類。角度は90度。JIMTOFに出展するなかで、ほぼ毎回、ボール盤用のカウンターシンクはないのだろうか?との問い合わせがあった。今回のJIMTOFでようやく刃形(かたち)ができたので、要望を取り入れ、テスト加工をお願いするなかで改善、改良を経て、製品化していきたい」と梶谷課長は意気込む。
次に主だった出展新製品のラインナップを概観していこう。解説では大島工場長が登場した。
まずはショート刃のテーパピンリーマー「S-TPRT」で「既存の刃長に比べ50%も短い。コストメリットを感じて頂けるはず」とアピール。
続いてはラフ・フィニッシュテーパーピンリーマーの「RF-TPR-S」。
「従来は、テーパーシャンクのみだったが、ストレートシャンクを追加した。刃部はラフィング仕様のため、切削抵抗を大幅に低減する。また、コバルトハイス採用で、寿命向上の点でも注目頂ければ」と訴える。
3点目となるのが、前回のJIMTOFで参考出展だった、樹脂加工用の超硬1枚刃面取り付のOリング溝用カッターZ20「C-OEC1/CD‐OEC1」だ。
「独自の1枚刃形を採用することで、仕上がり面と切削性を向上させたほか、アリ溝とR面取りの同時加工を実現したことで、加工所間の短縮を実現した」。
以上、参考出展のハイスのカウンターシンクを含め、4点の紹介を行った。もちろん、出展製品はこれだけに留まらない。是非、ブース訪問を!
ボール盤用に特化した、新たな面取り用工具
オペレーターの渡辺さん