期待高まる栄工舎の、層を成す、数多い新製品披露。ショート刃需要に対応したテーパーピンリーマほか、カッターも要望多い小径ニーズへ対応
若林東京営業所長
4年ぶりのリアルJIMTOF開催とあって、新製品ラッシュに加え、栄工舎から初披露となる製品は、まさに層を成している。
若林東京営業所長は「前回のJIMTOFで参考出展だったアルミ、樹脂、高硬度という被削材別のカッターシリーズや昨年リリースした超硬樹脂用リーマは、すでに市場に出回っているとはいえ、コロナ禍でのアピールでは限定的にならざるを得なかった。絶好の機会として活かしていきたい」とJIMTOF開催に期待する。
近況については、5月から今期がスタートし、半期を終えたが、自動車関連の需要はいまひとつだが「前期上期比では、微増している」。また、7月受注分からの値上げ実施については、駆け込み需要は少なく、その後の落ち込みもないとのことで、先行き不透明との認識が顧客の根底にあると見ている。
話をJIMTOFに戻そう。
「リーマの参考出展も今回の試みのひとつで、来場者にはテスト加工の提案を行っていきたい。ひとつは超高速加工用、そしてもうひとつは難削材向けとなる」。
速さに対しては、形状の見直しを図り、難削材にはエンド刃付きを検討してきた。
「是非、ブースに来場頂き、現物を手に取って、見て頂ければ幸いです」。
新製品では、主力のリーマ(ドリル含む)、カッターから、それぞれ提案がなされる。
まずは新製品のリーマで「ショート刃」需要対応のテーパーピンリーマ(ドリル)。
「短いピンに対応したショートサイズで、50分の1テーパーピン穴加工専用リーマと下加工用ドリルをラインナップした」。
新規拡大寸法を追加して提案されるのが「超硬ロングシャンクチャッキングリーマ」(φ3ミリ~φ12ミリまでの前後0・01とび)、「ロングシャンクチャッキングリーマ」(φ3ミリ~φ12ミリまでの前後0・01とび)、「(HRC62までの)ソリッド高硬度用リーマ」(φ1~φ2・94とφ3・06ミリ~9・94ミリまでの0・01とび)「超硬ステンレス用リーマ」(φ6・11ミリ~φ9・94ミリまでの0・01とび)の4点。
一方、カッターは、突出しの長い加工に対応したロングサイズの「ソリッドWアンギュラーカッター」が登場する。
「出展内容が豊富にあるので、カテゴリー別など、見せ方の工夫を行っていきたい。リアルの良さとも言える膝を交えた意見交換、質問を期待している」と若林所長を締めくくった。