転造タップ新製品、A-XPFほか、注目のアイテムを多数出展したOSG。

株式会社オーエスジー

株式会社オーエスジー

取材に対応頂いた小柳津さん

オーエスジーのJIMTOF出展製品で、何が注目されたか。会期中アテンドに務めたカスタマーファースト推進チームの小柳津係長にヒアリングを行った。


 誰もが口にしたことだが「来場者の顔を見て、話せた貴重な体験となった」と小柳津係長もリアルJIMTOFを評価する一方「今後、デジタルのコンテンツをどのように組み合わせていけばいいか、工夫の必要も感じた次第」との課題も指摘する。
 話題性と言う点で注目された製品の筆頭を言えるのが転造タップの新製品「A-XPF」だろうか。
 「今回のJIMTOFで発表した。切りくずゼロを標榜し、トラブルを解消、生産向上に寄与していく。特許を取得した特殊食付き仕様とねじ部仕様とともに、タップ専用のコーティングを採用している」そうだ。
 切りくずによるトラブルが解消すれば工具交換時間の短縮や機械の停止時間削減に直結。消費電力の抑制にも貢献していく。
 「コラボレーションと言う点で、好反応だったのが、豊電子工業、ナカニシ、と弊社による高速バリ取りロボットによる切削加工システムだった」と言う。
 オーエスジーの専用工具を使えば1秒間に500ミリを超える超高速加工が可能で、これは従来比200%以上のレベル。バリ取り時間の大幅削減に繋がっていく。
 「また、溶着や刃欠けの発生を抑え、工具費の低減にも貢献していく」とメリットは予想以上だ。
 アルミニウムグラスの加工でもコラボレーションが追求され「コマツNTC、Aiソリューションの2社と連携して、剛性の低いワーク形状であっても、高精度な機械とCAM、切れ味の良い工具の組み合わせで高能率加工が可能なことを『立証』した」。
 石英ガラスやセラミックスなど、硬脆性材市場に向けてリリースされたPCD工具「6C×OSG」も注目を浴びた。
 「半導体をはじめとする脆性材料を扱う市場に向けて『切削加工』を提案させて頂いた。加工時間最大50%、全体の加工コストで最大25%の削減が見込めるほか、良好な加工面品位実現にも貢献する」。
 なお、オーエスジーでは、今回のJIMTOFで発表された、転造タップ「A-XPF」に採用された新コーティングの名前を募集していると言う。期間は12月28日まで。1泊2日のオーエスジースペシャルツアーほか、ユニークなプレゼントを手にすることができるようだ。

会期中、盛況を極めたブースの状況
会期中、盛況を極めたブースの状況

硬脆性材市場向けに放たれたPCD工具「6C×OSG」
硬脆性材市場向けに放たれたPCD工具「6C×OSG」

コラボレーションで追求されたアルミニウムグラス加工
コラボレーションで追求されたアルミニウムグラス加工