北米航空機需要で注目される「Vertex75XⅢ」
受注環境や機種別動向を、加藤三井精機工業精機営業部次長に聞く
PJ303Xと加藤次長
UMモールドに出展していた三井精機工業ブースにお邪魔し、加藤精機営業部次長に受注環境を素描してもらいつつ、機種別の課題や評価、反応についてヒアリングを試みた。
◆
After JIMTOFに位置づけられるUMモールド。
「当然ながら、JIMTOFに行けなかった来場者を意識した。出展機は、2021年4月にリリースした弊社の微細加工機PJ303X。もちろん、UMモールドでは初。1ミクロン未満の要求精度に応えていくレベルの、テストカットサンプルを増やしていき、訴求力を上げていく」ことが課題に挙げられた。
北米需要と言えば航空機関連。引き合いで活発化しているのがVertex75XⅢだ。
「PW1100Gという、プラット&ホイットニー用のエンジン増産分の需要で、75XⅢの導入を検討する航空機メーカーが増えてきた。放電加工から切削加工へのリプレースの動きとしても、無視できない」と言う。
昨年のJIMTOF総括で、「H6E」は、ブランド価値のアピールに通じるとの認識が深まった。
「V-Vの摺動面をご覧いただき、予想以上の反応、引き合いを頂いたことで、フラッグシップマシンの理解を得ていくことの重要性に気づかされた」。
このほか、ジグ研削盤では、自動車のモータコア需要で、ニーズが高まっており、ねじ研削盤は、大口受注で成果を出している。
「2021年5月辺りから、精機事業は回復基調を辿ってきた。コロナ禍ながらも、受注環境という点では、改善されてきたと言えるだろう」。
三井精機工業の場合「必要だから買うユーザーが多い」と、加藤次長は付け加えた。