西部タンガロイ特約店会総会で「(2022年は)タンガロイが連結で創業以来最高の業績」(木下社長)
生き残りのキーはシェア拡大

株式会社タンガロイ

株式会社タンガロイ

経営方針を話す木下社長

令和5年度西部タンガロイ特約店会定時総会が5月12日、びわ湖大津プリンスホテルで開かれた。
 総会には正会員99社中67社が出席。令和4年度事業報告ならびに同収支決算報告、会計監査結果報告が行われ、続いて令和5年度事業計画および同収支予算を確認。すべての議案が承認された。今年度は、同社主催のセールスマン研修会(タンガロイカッティングツールズセミナー)に新しく「実演会」が加わる。
 阪本正孝会長は「少子高齢化、女性活躍の時代。当会においても世代交替が進んでいる。全世界の動向を見ながら、精妙かつ大胆に攻めの経営で邁進したい」と今期における抱負を述べた。
 この後、令和4年度成績優良特約店表彰を行い、最優秀賞、優秀賞、「AH6225 Series」「TungForceRec」「DrillMeister」「T―CBN Series」「TetraMiniCut&TetraForceCut」「AddInternalCut」など注力製品の拡販賞を発表した。
 最優秀賞を受賞した高木商会の高木会長は、「2022年になって、ようやく人・モノ・お金が動き出した感がある。大いに励まされ、コロナを乗り切ることができた」と喜びを語った。
 メーカーを代表して木下聡社長は2022年度事業活動を総括して「連結売上高は前年比15%増で創業来最高を記録。生産数量状況では、10年前に比べて、インサート147%、カッタードリルボディ230%、ホルダー136%、PCD工具159%と総じて右肩上がりで成長しており、需要に見合った供給ができている」と分析。見わたせば、ロシア・ウクライナ情勢の影響、企業活動の命題であるカーボンニュートラルなど経営環境は厳しく「人口減少局面に入った今、限られた市場において、新規開拓、ユーザーの深耕、付帯工具のセールス、新製品拡販によってシェア率を高め、生き残って行くほかない」とし、特約店に販売協力を求めた。
 また、営業本部からは同社製品が「捨てるとき」「使うとき」「作るとき」にいかにカーボンニュートラルに貢献するか、ヘッド交換式エンドミル「TungMeister」を例に説明。
 それによると、機械上で刃先交換を行うため工具交換時間が大幅に短縮し、無視できなかった待機電力が削減できるほか、同製品は再研の必要もないことから、工具管理の省力化につながるメリットも。工具の形態を考慮して開発された製品ゆえ、超硬使用量の削減分は約81%と大きい。
 最後に、世界の電気自動車製造比率の高まりに合わせ、需要が増えるアルミ加工用工具の拡充に努めていることも付け加えた。

西部タンガロイ特約店会総会の様子
西部タンガロイ特約店会総会の様子