「YASDAで諦めない」をテーマにメカトロテック参戦する安田工業
コンセプトゾーンでは5軸加工機で時短の極限に迫る

安田工業株式会社

安田工業株式会社

香川営業本部長

安田工業の海外比率が5割を超えてきたと言う。
 EMOショーでのアテンドを終えて帰国した香川営業本部長は「イタリア、フランス、ベネルクスと、ドイツ周辺国で着実な案件が発生しつつある。会場の空気感としてはEV需要が底流を流れている」との、欧州概況を語る一方「中国は民生用金型が弱含みながらもEV関連金型は堅調で、アセアンでは、部品加工で手ごたえを感じている」と海外需要を特徴づける。
 国内に目を移せば、社内シェアは、金型比率が下がり、部品加工分野が伸長していると言う構図のようだ。
 「上半期は、国内外全体として、目標通りに推移している。下半期については、まずは目前に迫ったメカトロテックで『YASDAで諦めない』をテーマに需要を刺激していく構え。中部エリアはEV関連で、少しずつではあるが受注にまで漕ぎつけるケースも出てきた」。
 出展機種は、東海地方初出展となる、最新鋭の5軸加工機「YBM Vi50」と北米を皮切りとする部品の量産加工で実績を積み上げている立形5軸加工機「PX30i」の2機種だ。
 「YBM Vi50は、ダイキャストメーカーに照準を絞り、昨年のJIMTOFで初披露。リリースからおよそ1年が経過する中で、引き合いから受注へと成果に結びつつある」。
 会場でのアピールポイントは、機内計測で出戻り加工を防ぐ!精度は維持しつつ、工程短縮を図る!の2点。
 「切削工具、プログラミングなど、機械本体以外での工夫を併せて追求することにより、5軸加工機の性能アップを体感頂く」ことも考慮にある。
 PX30iは、関東エリアの半導体製造装置関連で認知度が高まってきている。
 「33パレット、工具収納本数323本、高圧センタースルークーラントなどを標準で搭載し、長時間の無人運転、自動化が図りやすい機種。YBMシリーズの主軸を搭載しており、この点からも安心してお使い頂いている」。
 メカトロテックのキャッチコピーは「部品加工を高生産性・高品質・高収益の3Kに転換してみせる」だ。
 材料費の高騰、物流の混乱・値上がり、人手不足、エネルギーコストの暴騰・・・といった情勢下で「製造原価を低減できない」「利益を確保できない」などの顧客の悩み事に安田工業は「金型・部品製造工程全体のリードタイム削減」で解決するソリューションを提案していく。「YASDAで諦めない」-とは、これらを指す。
 主催者コンセプトゾーンにも参画。YBM 40iで、5軸加工機でしかできない複雑形状部品の加工時間を劇的に短縮していくユーザー事例が紹介される。