シミュレーションのさらなる進化で、よリスマートな加工をフォローアップ
メカトロテックでは、VERICUT 9・3を紹介するCGTech

株式会社CGTech

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昨年のJIMTOFブースでの様子

CGTechはメカトロテックジャパンで、より進化したシミュレーションソフトウェア「VERICUT」の最前線を披露する。
 「VERICUT」は、あらゆる種類のCNC機械加工、アディティブ、ハイブリッド製造工程における機械シミュレーション、検証、最適化を可能にするソフト。実加工前に仮想的に加工を行い、ミスや非効率な個所を特定して最適化し、工具の破損やマシンの干渉など悪影響を及ぼすエラーを排除することができる。最新バージョンの「VERICUT 9・3」では、各シミュレーションと製造ワークフロー全体を改善。「よりスマートな加工の実現」へとフォローアップさせていく。
 ブースでは「VERICUT 9・3」の新機能として、「CNCマシン接続」「アセンブリーの構築、管理、再利用」「ステータスとHUDの改善」「Force最適化の改善」「工具性能データベースと機械加工最適化データ」「TDMグローバルライン インターフェイス」「工具構築のための工具マネージャーの利便性」「ダークモードカラーテーマ」に沿って紹介される。
 「アセンブリーの構築、管理、再利用」については、アセンブリーマネージャーを使用して、回転テーブルの構成、加工用アングルヘッド、ロボットのエンドエフェクター、加工する治具と被削材を含む様々なワーク固定セットアップなど、CNCマシンの一部を作成・管理できる。アセンブリーマネージャーのライブラリーには、他のユーザーが簡単にアクセスでき、新しいVERICUTプロジェクトで繰り返し使用できるため、プログラマーの時間を節約できる。
 最適化モジュール「VERICUT Force」については、コア機能の改善と同時に、たわみ計算の対象領域を回転工具アセンブリー全体に拡大したことで、部品の表面仕上げが改善され、切削工具の寿命延長が期待できる。
 「工具性能データベースと機械加工最適化データ」では、切削工具で使用する主軸回転数と送り速度の開始値を提案。これらを表示して、プログラマーが希望する切削条件を達成するのを支援する。
 「ダークモードカラーテーマ」では、目の疲れを和らげ、シミュレーションをより印象づけるためにダークモードを提供する。
 同社は、メカトロテックを前に10月6日、JPタワー名古屋ホール&カンファレンス=名古屋市=において、ベリカット・ユーザー会「VERICUT Users 
Exchange 2023」を開催した。ユーザー各社の代表およそ70人が参加して、「VERICUT9・3」の新機能と次バージョン「VERICUT 9・4」のシステムの概要を確認した。㈱豊田自動織機による事例発表や、技術的なヒントを共有する場面もあり、充実したプログラムとなった。