「工具の刃先から、一歩、踏み込んだ領域を提示」するCominix
ツールプリセッターなど工具以外のアイテムを深掘りする機会に」

株式会社Cominix

株式会社Cominix

前田販売推進課長

切削工具の専門商社を標榜するCominixが「工具の刃先から、一歩、踏み込んだ領域を提示する」-これは、今回、メカトロテックの実務を担う、前田販売推進課長による誘いの言葉だ。
 「種明かしをすれば、ツールプリセッターとツーリングによる提案に注力していく予定であり、工具のアピールも、もちろん、避けて通るわけではない」と言う。
 ツールプリセッターは、スイスに拠点を設けているEVOSET(エボセット)社製の「ツールマスター」。
 「工具刃径、工具長、角度、R寸法、段差距離といった基本的な項目に絞っている」のが特徴で「昨年のJIMTOFで初披露させて頂いた」アイテムとなる。
 「ユーザーが本当に求める機能に集約し、ニーズに対応していきたい」。
 機外で測定し、工具情報を集約。稼働中の機械であっても止めずに転送できるうえ、機械ごとにインターフェースで繋げられるため、メーカーを選ばないメリットがある。
 ツーリングは、ドイツのEWS社製の「Varia」。
 「NC旋盤の機外でセットできる、安全性にも配慮したクイックチェンジシステムを採用し、セッティング時間の短縮を狙うツーリングだ。既設のNC旋盤に後付けでき、他にもギア加工が旋盤で行える製品なども用意されている。この間の販売の伸びが顕著で、昨年比1・5倍を記録。現時点でも需要に陰りが見られない」そうだ。
 そして、工具の分野からは、難削材加工を想定したVargus社のねじ切り工具が提案される。
 「紹介させて頂くのはMachシリーズ。刃先の形状に工夫が施されており、ねじ切り工具専業ならではの、速さや精度に対するハイスペック仕様が伺える。ターゲットとして航空機部品加工などが挙げられようか」。
 工具ではこのほか、同社オリジナルエンドミルシリーズのニューセンチュリーやYG1の難削材および高硬度鋼加工用エンドミル、外部給油式でも高精度な深穴加工を実現するドリル「クレアボーラー」も出展を予定している。
 「低迷する工具市況によって苦戦を強いられつつも、周辺装置、切削油など、工具以外のアイテムに対する需要が逆に高まってきている。ブース来場者からの相談、問い合わせに対応しつつ、メカトロテックを機に、工具以外のツールにも深掘りができるようにしていきたい」と前田課長はメカトロテック参加の意義を再確認した。

VARGUSの難削材加工用ねじ切り工具「Mach」シリーズ
VARGUSの難削材加工用ねじ切り工具「Mach」シリーズ

EVOSETのツールマスター
EVOSETのツールマスター

EWS社のツーリングシステム「Varia」。旋盤にMC機能を付加させる-
EWS社のツーリングシステム「Varia」。旋盤にMC機能を付加させる