ヤマザキマザックINTEGREXi200を使った内径スプライン加工に注目。放電から切削へ。
吉田豊部長代理
大阪工機のブースでは、画期的な切削加工を見ることができる。 切削による内径スプライン加工を実演
「複合加工機を使った切削による内径スプライン加工を見て頂く。従来の、放電加工の領域を切削加工でお見せする」と、吉田豊Cominix部長代理は語る。
同社は、ヤマザキマザックとコラボし、15コマのブース内に「インテグレックスi200」を設置。S45Cを被削材として、切削加工の実演を行う考えだ。
切削では内径の軸方向に溝を入れることができず、内径スプライン加工には通常、放電加工機が使われる。今回は、これを切削加工で実現する。切削によるメリットの一つに加工時間の短縮がある。放電加工で1時間かかるところを3分にまで大幅に短縮。また、放電加工よりも加工面がきれいに仕上がるというメリットもある。
内径スプラインについては、今後も「重視してやっていく」そうで、JIMTOF終了後は、同社テクニカルセンターでも見ることができる。
この他、EWS、AXIS、vargus、SGS、REGO‐FIX、alfa‐sys等各メーカーの商品が出展される。
EWSは、NC旋盤の回転ターレット用の内・外径用ツールホルダを製作するドイツメーカー。通常は、機械メーカーから購入することが多いホルダだが、大阪工機では4年前から取り扱いを開始している。今回は、EWSと共同出展となる。
次に、JIMTOF初出展となるインドの小径工具メーカー、AXIS(アクシス)。こちらは、今年から取り扱いを始めた注目のメーカー。世界25国で工具メーカーにOEM生産供給する。今回は、ドリル、エンドミル、リーマをはじめ6種類の小径工具を中心に展示する。
vargus(バーガス)は、イスラエルのねじ切り工具専門メーカー。各超硬メーカーにOEM供給するほどの技術力を持ち、小ロット別作品にも迅速に対応できる。世界中の代表的なねじ規格に対応するインサートを標準で在庫する。
SGSは、アメリカのソリッドエンドミルメーカー。好評の「Z‐CARB APシリーズ」は、特許刃先形状によりステンレスやチタンをメインとした鋼の加工に優れる。
この他、スイスのERコレットメーカ、REGO‐FIX(レゴ・フィック)、リヒテンシュタインのツールプリセッタメーカー、alfa‐sys(アルファ・シス)の商品も出展。
JIMTOFの見どころについて、「今回は、切削による内径スプライン加工の実演がメインとなる。切削でもできるというところをアピールし安心、理解を得ていきたい。また、商品では、EWSとAXISを全面に出して提案していきたい」と、吉田部長代理は語る。
「上半期は、国内の需要が下降しており、新規顧客の獲得が課題となっている。JIMTOFを通して、関東を中心に需要を刺激していきたい」と、結んだ。
Mazak INTEGREX i200